東友会医療講演会 呼吸器の病気について
禁煙や適度な運動が予防に有効
東友会は2009年2月15日、多摩各地の地区の会の協力で、「2008年度第2回医療講演会」を立川市市民会館で開きました。講師は、被爆者健康診断に熱心に取り組んでいる立川相互病院副院長の山田秀樹医師にお願いしました。テーマは「被爆者が知りたい呼吸器の病気」。37人が参加しました。
山田医師はスライドを使って、健康管理手当の対象となる呼吸器の病気の説明、タバコの恐ろしさや健康診断の大切さ、病気悪化の予防、インフルエンザの予防、肺炎のワクチンについてなど、くわしく講演しました。タバコについては、喫煙者が肺がんや慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病になる確率も高いと、タバコによる健康被害の恐ろしさを具体的に話し、禁煙することをすすめました。また、呼吸器の病気の発見のために肺機能検査やCT検査、血液検査などが必要で、おかしいと思ったら早めの受診、予防のための定期的な健康診断は必ず受けるように話しました。
山田医師は、参加者からのさまざまな質問にも丁寧にわかりやすく答えました。「タバコと酒はどちらをやめた方がよいか」という質問に山田医師は、「呼吸器の病気にはどちらもよくないが、一度にやめられなければタバコをやめる努力をして、お酒は体調を見ながら楽しむ程度に」と回答。在宅酸素を使っている被爆者からは「両方ともキッパリやめるべきだ」という反論が出される一幕もありました。
山田医師はまた、「呼吸器の患者さんは、苦しくなったら休みながらでもいいので、歩いて足を鍛え筋力をつけて欲しい。そして肺活量を増やし肺年齢を若くすることが病気の悪化を防ぐ」と、運動の大切さを説明しました。
参加者からは、「自分が肺の病気なので真剣に聞いた。予防の大切さがよくわかり、今後の療養に役立てたい」「肺炎のワクチンは初めて知った。気軽に受けられるようにして欲しい」「タバコがいかに身体に悪いかよくわかった」など、先生のたいへんわかりやすい説明に、好評な感想が多数寄せられました。