東友会相談員養成研修会 被爆者の「心の傷」を見つめて
中沢正夫医師が講演
東友会の相談員養成研修会が2006年12月16日、平和と労働センターホールで開かれ、125人が参加しました。今回の研修会は、精神科医師として長年、被爆者にふれあい、被爆者についての著作も多い中澤正夫医師に、原爆被爆が引き起こす「心の傷」とその被爆者によりそう相談員の心構えについてアドバイスしていただこうと企画されました。
中澤医師は、2006年夏にNHK広島放送局が制作した番組に案内役として出演したときに出会った被爆者の実態にもふれながら、ブラブラ病や精神障害を起こした被爆者の事例、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のメカニズムと被爆が人類史上最悪のPTSDであること、「生き残れてしまった」意味を見いだせないでいる被爆者が多いこと、そのための相談員の役割について講演しました。
「生きた証しを追い続けることが元気のモトだと思った」(被爆者)、「ブラブラ病についての認識が変わった」、「被爆距離と心の傷が一致しないという話に納得した」「被爆者のことを小説に書いて、被爆体験継承に参加したい」(以上、非被爆者)などの感想が寄せられました。