被爆者相談所および法人事務所
〒113-0034 文京区湯島2-4-4平和と労働センター6階
電話 03-5842-5655 ファックス 03-5842-5653
相談電話受付時間
平日 午前10時から午後5時、土曜 午前10時から午後3時

東京都健康局と東友会が懇談会 5つの要望に都も誠意

委託事業費はすえおきに

 1997年度から毎年つづいている東京都との懇談会が、2004年1月20日に都庁で開かれ、この場で2004年度の委託事業費が減額なく支給されるという回答がありました。
 健康局からは、2003年7月に医療サービス部長に就任した梶山純一医師をはじめ、清古愛弓疾病対策課長、吉田文代被爆者援護係長など6人、東友会から26区市57人が参加しました。
 梶山部長は「財政は厳しいが、みなさんの声を入れて充実させていきたい」と笑顔であいさつ。東友会の藤平とうへいのり会長のあいさつの後、多摩市の眞實井房子さんが、劫火の中の広島の有様を証言。つづいて東友会側から五つの要望を訴えました。

東友会からの参加者たちが座る机と向かい合う、会場前方の東京都健康局の席から挨拶する梶山純一部長。
東友会との懇談会でにこやかにあいさつする梶山純一部長

医療機関

 被爆者一般疾病医療機関については、山田玲子事務局次長が要請。2003年東京都が都医師会などに出した要請文をもって、都内各地で被爆者が医師会や医療機関に要請したことを報告。三鷹・三友会の大岩孝平事務局長が、「医師会で市内に住む被爆者は数人かと聞かれ、160人いると話すと驚いていた」と話し、東京都のいっそうのはたらきかけを要請しました。

被爆二世

 被爆二世の医療費助成について西野稔事務局次長が、「半年以上の医療を必要」「1年で更新」という条件をなくしてほしいと訴えました。とくにガンなど常識的に手術後5年間の経過観察が必要な病気に、毎年診断書の提出を求めるのは無駄な業務だと指摘しました。

健診・ガン健診

 被爆者の健康診断・ガン検診については的早克眞相談員が担当。最初に法律が施行されてから42年間、ほとんど充実されていない健診項目を医学の進歩にみあって充実してほしい。長年、健康診断受診率が低迷している原因の一つと考えられる、と要請しました。

委託事業費

 東友会への委託事業費については飯田マリ子副会長が具体的な数字を上げて要請。高齢被爆者からの相談に対応する苦労、228人の地区相談員との連携ですすめられている相談事業の内容も紹介し、好評な医療講演会の年2回開催の費用など、実態にみあった支給を要請しました。

被爆60年調査

 被爆60周年調査については山本英典事務局長が要望しました。
 被爆者援護条例施行から30年を迎える成果を確認し、首都・東京に生きた原爆被爆者の記録を残し、被爆二世全員に対する調査も実施してほしいと要請しました。

東京都からの回答

 東友会の要望にたいし東京都は、医療機関の指定は促進する、被爆二世施策には他とのかねあいがあり困難、被爆者健診の改善は都も毎年国に要望している、委託事業費の据え置きは東友会と議会の努力で実現した、調査は国の動向を見て考えるなどと答えました。