被爆者相談所および法人事務所
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130カ国から10万人以上が集まった世界社会フォーラムに参加して

江戸川・銀林美恵子

 2004年1月15日から21日までインド・ムンバイで開催された「世界社会フォーラム」に行ってきました。これは「もう一つの世界は可能だ」を合言葉に、人権・環境・平和・核などの問題にとりくんでいる世界の人たちが一堂に集まるもので、今回は130カ国から10万人以上が参加。私は被団協代表団(小西悟団長)の一員として東友会から派遣されました。
 ムンバイ(旧ボンベイ)の街は、無舗装の道に延々と続くスラム街、夜でも大勢の人が道路に出ています。スラムが途切れると広大な軍の施設。この対照に今回のフォーラムの原点を見た思いがしました。
 私が参加できたのはほんの一部ですが、大ホールでの小西さんの発言がたいへん力強く立派でした。私は19日に「いま、核兵器の廃絶を! グローバル被爆者は語る」の分科会で、広島での体験とその後のこと、放射線の不安を話し、反戦・反核を訴えました。この分科会では、パキスタンの核実験場近くに住む青年をはじめ、インドの核廃棄物の問題、南アフリカやオーストラリアなどのウラン鉱山におけるヒバク問題などが数多く報告されました。私は、こうした世界のヒバクシャと手をつながねばと思いました。
 閉会行事で私の左隣にインドの夫婦と3歳の女の子、右隣にパキスタンの夫婦が座りました。女の子が退屈そうだったので、東友会有志の方から預かったピースハンカチをあげると、女の子はニコニコしてハンカチを振りながらステージの音楽に合わせて踊りだしました。とてもかわいかったので周囲のおとなたちも思わず拍手。「国境を越えて手をつなごう」というこのフォーラムの象徴のような出会いでした。

野外の大きいステージのあるひろばで。代表4人は立って写真の真ん中に。その他の参加者の人々は地べたに座っている。
被爆者代表の4人:会場で
「原爆と人間展」前の人だかり。非常にたくさんの人が展示を見ている。
会場では「原爆と人間展」も