東友会が地区活動交流会ひらく 会の存続について意見交換
東友会は2024年10月1日、地区活動交流会を平和と労働センターで開き、20地区中16地区から25人の被爆者・被爆二世・遺族が参加しました。今回のテーマは「地区の会と東友会の組織の存続について」。司会は中西俊雄・濱住治郎執行理事(協議会副会長)が担当しました。
開催に先立ち、一般社団法人東友会を支える東京都原爆被害者協議会が地区被爆者の会を会員としていることから、東友会は16の地区の会に事前アンケートをお願いしました。この回答から、欠席した4地区の回答を村田未知子事務局長が報告。3地区は活動が困難になり、うち1地区は2024年度末で閉会する予定であること、2地区は自治体との関係などで被爆者手帳所持者だけを会員にしていること、1地区は二世が実務全体を処理しているが代表者が被爆者でない場合は自治体から援助できないと言われていることなどが報告されました。
続いて、参加した地区の代表が、それぞれの将来展望について発言。代表的なものはつぎのとおりです。これらの発言の後は、1時間の意見交換がおこなわれました。
- 断られるかと思いながら2年前に家庭訪問をした。歓迎された。二世にも参加を呼びかけているが広がらない。
- 自治体から力強い援助が長年ある。二世に会計と広報を依頼しているが、それ以外の活動に参加しない。
- 地域を細かく分けてサロンを開いて被爆者の広がりが出てきた。15人の二世に呼びかけたが、被害者意識がないので運動への参加は難しい。
- 二世は役員の子どもが多い。現役が多く、いつまで続けられるかが不安。
- 原爆展などの実行委員に広く参与会員を依頼。強力な活動は二世以外の人が多い。被爆者の会は平和団体として長く継続させる。しかし自分の子どもは参加させたくないという思いがある。
まとめにたった家島昌志代表理事は、「東京都の委託契約による相談事業の対象は『原爆被爆者手帳所持者』に限られている。『おりづるの子』(東京被爆二世・三世の会)との関係もある」、「東友会(東京都原爆被害者協議会)は協議体なので、東友会が指示して地区の会の方針を一つにはできない」と語り、「東友会も地区の会も、その存続については難しい問題だが、引き続き今後も一緒に考えていきたい」と、今後の方向性について述べました。