被爆者相談所および法人事務所
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原爆被害者の墓 納骨1体、刻銘1名 被爆者の戦後の生き様垣間見える

 先月に続いて2024年7月28日、八王子市高尾の東京霊園にある「原爆被害者の墓」への納骨・刻銘がありました。
 今回納骨されたのは昭島市の被爆者Tさん。5月に尿管がんのために亡くなりなりました。享年83歳でした。Tさんは、広島市楠木町、爆心地から2キロの地点で被爆しました。Tさんが40歳のとき再婚した夫は非被爆者。墓の前で「妻は広島でのことは話しませんでした。しかし被爆者の集まりは楽しみにしていました。『東友会の相談員さんとなかよしになれた。電話をもらって嬉しい。被爆者の墓に入りたい』と話していました。納骨できて安心しました。子どもがいないので私は樹木葬を申し込んでいます」と話していました。
 納骨に立ち会ったのは、Tさんの夫、原爆被害者の墓保存会の村田未知子さん、朝日新聞の記者の3人でした。
 この日はまた、2023年8月末に孤独死をとげた北区の坂本治子さんの刻銘もおこないました。坂本さんは被爆のため家族全員を失い、戦後は一人で生きてきました。ノーモア・ヒバクシャ訴訟の原告になり勝訴もしました。死後に発見され、自宅に東友会の資料があったため、警察から問い合わせのあった人です。
 今回の納骨と刻銘で、「墓」に納骨されている被爆者と家族は63人になりました。

「原爆被害者の墓」の墓石の後ろのふたを開け納骨する人と、そのそばに立って見守る人。
納骨を見守って