核兵器の全面的廃絶のための国際デー 渋谷ハチ公前で街頭行動
日本政府は核兵器禁止条約に参加を 署名への協力を呼びかけ
国連が定めた「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」にあたる2022年9月26日、日本原水協が呼びかけて渋谷駅ハチ公前でおこなわれた国際デー行動に、12団体38人が参加。このうち東友会からは11人が参加し、大型の台風15号が去って暑さが戻った晴天の下、「核兵器をなくそう」と街頭で元気に訴えました。
東友会の家島昌志代表理事は、核兵器禁止条約への署名国が91カ国、批准国が68カ国になっていることを紹介。そして、被爆国である日本の政府は同条約への署名・批准を拒否し続けていることを批判し、日本政府が核兵器禁止条約に署名・批准するよう求める対政府署名への協力を呼びかけました。
東友会の参加者は、横断幕を持ってアピールしたり、署名板を携えて通行人に声をかけたり大活躍。「高校生のとき、被爆者の先生から被爆の体験を聞いた」と話しながらペンをとって署名した女性をはじめ、東友会の参加者が集めた署名は24人分になりました。
寄せ書きコーナーも
この行動ではまた、核兵器使用の威嚇を続けるロシアのプーチン大統領に対して、市民の思いを伝える「寄せ書き」もおこなわれました。
ウクライナ出身という男性が、こうした行動に何度も感謝しながら寄せ書きに一筆寄せたあと、ロシア出身という青年が立ち寄り、「平和」としたためました。どちらの国も、国民は戦争など望んでいないことを実感できる場面でした。
この「寄せ書き」は、その日のうちにロシア大使館に届けられました。
国連事務総長も談話
「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」に寄せて、グテーレス国連事務総長もメッセージを公表しました。
メッセージは冒頭で、「私たちは核軍縮が実現不可能な夢物語であるという主張を拒絶します」ときっぱり断言しています。
そして昨今の国際情勢について、「あからさまな侵略が拡大する中で、私たちは広島、長崎、そして冷戦の悲惨な教訓を忘れ、人道的破滅を引き起こす危機に瀕しています」と懸念を示しつつ、だからこそ「核兵器を廃絶することは、私たちが将来世代に残すことができる最大の贈り物」「核の脅威を永久に取り除き、平和という共通の目標を達成することについて、新たな合意を築くことを決意しようではありませんか」と力強く結んでいます。