被爆者相談所および法人事務所
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東友会医療講演会 ちょっと気になる「おしっこ」の話

日ごろ聞きにくいことを知る機会に 東友会初のオンライン参加も

 東友会の「医療講演会」が2021年11月6日、平和と労働センター2階ホールで開かれ、被爆者や被爆二世、家族など35人が参加しました(うち8人はオンライン)。「医療講演会」は、東京都からの委託事業として毎年開催されているものです。テーマは「ちょっと気になる『おしっこ』の話」。講師は、腎臓内科を専門とする東葛病院の土谷良樹医師。中川夏代相談事業委員長のあいさつで始まりました。

椅子が1脚だけ置かれた3人掛けの長机が並べられており、参加者は各机に1人ずつ着席している。講師の演台は、講師の身長よりずっと高さのある透明なアクリル板で3方が囲まれている。会場前方の大きいスクリーンに、スライドが投影されている。
間隔を空け感染対策を施した講演会会場
講師の土谷医師

あなどれない「おしっこ」

 土谷医師は、わかりやすく作成された資料とスライドを使い、おしっこ=尿について詳しく講演。普段の生活の中で尿の「泡」や「色」「匂い」などから病気の有無や状態をある程度知ることができると語り、「いつもと違うかも」と気になったら、医療機関で尿検査を受けましょうと呼びかけました。
 腎臓の役割や機能といった基本的な話のほか、高齢者にとって気になる「夜間頻尿」や、排尿の減少から考えられる病気なども、図を示しながらわかりやすく解説。ほ乳類は体の大きさに関係なく、排尿時間がおおよそ21秒との話には、多くの参加者から驚きの声が上がり、帰ってから計ってみたという人もいました。

日本の腎臓医療のことも

 医学的な知見だけでなく、社会的な医療の観点からも話はつづきます。人工透析療法の歴史や日本の実情についてもふれ、「透析大国」といわれる日本では海外に比べ透析を受ける人が多く、日本の透析患者はアメリカなどと比べて平均寿命が長いそうです。
 最後に、日本国憲法やマハトマ・ガンジーの言葉を引用しながら、国民の権利が守られる社会を国民自らが作っていくことの大切さを強調。必要になったら、だれでも透析を受けられるような国でありたいと締めくくりました。

活発な質問、丁寧な回答

 質疑応答では、会場参加者とオンライン参加者から、頻尿や尿漏れ、血尿のこと、被爆と腎臓病の関係、どういう人が腎臓病になりやすいのか、膀胱炎にならないためにはどうすればいいのか、人工透析を受けなくてもよい老後を送るための生活習慣など、日常生活に関わる質問などが次つぎと出され、土谷医師は一つひとつ丁寧に回答。まとめとして家島昌志代表理事が閉会あいさつをおこない、好評のうちに医療講演会は終了しました。

参加者の一人が、席で立ち、マイクを使って質問をしている。
会場からの質問

寄せられた感想から

  • 下の話は勇気がないとなかなか人に話せない。役立つ知識をいただきました。
  • 人工透析のお世話にならないように、腎臓を大事にしていきたい。
  • 長い間、血尿が気になっていた。今日のお話を聞いて安心しました。
  • いま一番直面している問題のほとんどのことが聞けて満足しています。

オンライン参加――東友会の活動の幅を広げる契機に

 新型コロナ感染予防も考慮し、東友会の主催行事としては初めて、会場への直接参加と並行して、オンラインでの参加(インターネットを使った、パソコンやスマートフォンなどを介した参加)を呼びかけました。都内在住でも会場まで来られない人、広島に住んでいる人など、8人がオンラインで参加しました。
 会場での講演を自宅で開催中に見ることができるだけでなく、会場とやりとりもできる仕組みで、オンライン参加者からの講師への質問もありました。事情があって会場に来られなかった人たちからは、「オンラインで参加できてよかった」との感想が寄せられています。

大型の三脚に、講師に向けられた小型のビデオカメラが設置されている。ビデオカメラはケーブルで長机に置かれたノートパソコンにつながっている。ノートパソコンの前には、オンライン参加実現のためのアプリケーションを操作する担当者が1人座っている。
カメラとパソコンを駆使し、オンライン参加を切り盛り