被爆76年目の広島・長崎 核兵器禁止条約発効の年にふさわしく行動
2021年も東友会は両市に代表を派遣
東京都では新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言が発せられているなかでしたが、東友会は2021年も広島・長崎に遺族代表と死没者調査員を派遣し、追悼事業をおこないました。
広島代表派遣
広島市への派遣代表は、遺族代表の齊藤玉子さん(江戸川親江会)、死没者調査員の広中弘道・協議会会計監事(八王子・八六九会)と的早克真法人理事の3人。湊武さん(墨田折鶴会)、髙木恭之さん(港・港友会)も同行参加し、炎天下のもと汗だくになりながら行動しました。
8月5日到着後は、広島市国際会議場に設けられた原爆死没者名簿照合に関する市役所の臨時出張所を訪問。東京都と東友会が掌握している189人分の原爆死没者名簿の照合を依頼しました。
6日の平和祈念式典には、2020年に続き会場に入ることができたのは遺族代表の斉藤さんのみ。他の代表はホテルの中継放映中のテレビ前で黙祷を捧げました。
式典後、代表は広島市中央公園にむかい、35年前に植樹した「東京の木」ケヤキの成長を確認し献水。平和記念公園へ移動し、原爆供養塔参道に50年前(1971年)に植樹した東京のイチョウに献水したのち、葛飾区、江戸川区の木に献水し、原爆死没者慰霊碑に献花しました。
2021年の「広島平和宣言」で松井一実広島市長は、日本政府に対し「核兵器禁止条約の締結国となり、締約国会議に参加し、核保有国と非核保有国の橋渡し役をしっかり果たしていただきたい」と訴えました。
長崎代表派遣
東友会が長崎市に派遣したのは、遺族代表の中川夏代さん(大田・大友会)、死没者調査員の出田卓さん(板橋)と村田未知子業務執行理事でしたが、長崎市に転居した堀場和子・元協議会事務局次長も同行しました。
長崎市でも9日の式典に参列できたのは遺族代表のみ。他の3人は、長崎市が用意した第2会場のブリックホールで参列しました。
2021年の式典では被爆当時看護学生だった92歳の被爆者が当時の救護活動の悲惨な光景を堂々と証言。長崎市の田上富久市長は「長崎が『最後の被爆地』として歴史に刻まれるかどうかは、私たちがつくっていく未来によって決まる」と呼びかけました。
式典終了後、代表は平和祈念像前で献花し、平和公園内の「東京の木」クロガネモチに献水。近くにある足立の木、葛飾の木と江戸川の木にも献水しました。
10日には原爆死没者名簿の照合のため、2021年も、長崎市原爆被爆対策部を訪問。119人の死没者名簿の照合を依頼しました。
その後、新任の前田孝志原爆被爆対策部長ら市職員のみなさんと和やかな懇談のひとときをもちました。