被爆者相談所および法人事務所
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東友会相談事業の2020年度実績
コロナ禍の影響避けられず高齢者向けの配慮も増加

 2020年4月から2021年3月までの2020年度に東友会原爆被爆者相談所が受けた相談件数は1万4179件になりました。この件数は近年10年間で一番少なく、2019年度の9割程度になりました。

【補足説明】2021年4月中旬の時点では、2020年度末(2021年3月末)の被爆者・被爆二世の数はまだ公表されていませんので、グラフもありません。一方、2020年度(2020年4月から2021年3月まで)の相談件数はまとまりましたので、過去10年間の推移に反映させました。
以下は、読み上げブラウザ用にグラフを表になおしたものです。
東友会原爆被爆者相談所相談件数と、東京都に登録されている被爆者・被爆二世の人数の10年間の推移
年度 被爆者数 被爆二世数 相談件数 相談件数のうち二世に関する相談の件数
2011年度 6758 6495 20061 2591
2012年度 6476 6674 17699 3149
2013年度 6261 6883 17004 2753
2014年度 6010 7217 17574 2664
2015年度 5758 7458 16774 2912
2016年度 5487 7673 15070 2870
2017年度 5203 7936 15820 3278
2018年度 4921 8130 15344 3472
2019年度 4691 8231 15593 3358
2020年度 未発表 未発表 14179 2964
2020年度における相談実績
(2020年4月~2021年3月)
月別 相談件数
4月 1,387
5月 1,308
6月 1,323
7月 1,425
8月 1,178
9月 1,254
10月 1,178
11月 1,039
12月 993
1月 933
2月 948
3月 1,213
年度計 14,179

コロナ禍で相談会開けず

 東友会に寄せられる相談は年間2万件余だった2011年度が最高でしたが、近年は被爆者数の減少と高齢化により、相談件数も減っています。しかし、2020年度の減少した要因は、新型コロナウイルス感染症拡大によるものです。
 毎年10カ所以上、東友会が都内各地で企画してきた「地区なんでも相談会」や地区の会の総会に合わせて開かれた相談会が、コロナ禍のなかで1回しか開けなかったことが第一に挙げられます。この相談会には、年間で300人程度の被爆者や家族が参加し、被爆者の制度に限らず多様な相談が寄せられてきました。さらに、東友会や地区の会の会議や集会の中止が相次ぎ、相談事業に関する情報の伝達が大きく制限されました。
 緊急事態宣言が発せられたほぼ5カ月間は、感染防止のために東友会相談所での面接相談をお断りせざるを得ませんでした。

1回ですまない事例が増加

 件数は減っていますが、相談したい内容を掌握するために時間がかかり、理解力が落ちているため説明にも時間を要する事例が増えました。認知症にかかっていると思われる被爆者から、日に何度も同じ内容の問い合わせが続くことも増えています。
 高齢のため耳が不自由になった相談者には、何度も手紙を書いたりファクシミリを送ることが必要で、説明の印刷物に手書きで説明を加える仕事も増えました。
 がんの末期になって家族が原爆症認定制度を知りましたが間に合わなかった事例、一人暮らしの被爆者が認知症にかかったため手続きができなかった事例、被爆者が手当受給を希望しているのに家族が手伝わず断念せざるを得なかったこともありました。
 申請の相談を被爆者と子どもから同時に受け、それぞれに説明することが必要になったり、子どもへの連絡のために夕方遅くに電話をかけることも増えました。
 最近、とくに手がかかるのが電子メールによる匿名の相談が増えていることです。被爆二世の医療費助成の相談がほとんどですが、必要な情報を知るために電話連絡ができず、電子メールで何度もやりとりすることが増えてきました。
 被爆者と支援者からの寄金と東京都の委託事業費に支えられて東友会は、5人の相談員の専門性を生かしながら相談者の問題解決のために力を尽くしています。

間隔を置かずに並べられた事務机に相談員・事務局員が着席し仕事をしている。机の間にはアクリルの透明な仕切り板が立てられている。
東友会相談所の日常風景