全国・全世界の視野で核廃絶を考えた 原水爆禁止2018年世界大会
一般社団法人東友会理事 湊武(墨田)
2018年8月4日から6日の3日間、広島で開かれた原水爆禁止2018年世界大会に、私は東友会代表として派遣されました。
4日の開会総会は、広島県立総合体育館・グリーンアリーナを会場に、海外代表の23カ国98人をはじめ、東京代表団648人を含めた約5000人が全国から参加しました。核兵器禁止条約の成立と、南北・米朝首脳会談の開催と非核化の推進という喜ばしいことが重なった中で、さらに「核兵器のない世界」への道筋を前進させる大会となりました。
プログラムは、日本被団協被爆者代表や団体の挨拶のあと、欧州統合外務省軍縮軍備管理不拡散局長のトーマス・ハイノッチ氏(オーストリア)をはじめ、アイルランドやキューバの各大使からの熱い発言が続きました。
2日目は分科会。私は、「被爆体験の継承・実相普及と援護連帯活動」の分科会を選びましたが、会場は参加者でいっぱい、資料もなくなるといった状況でした。
ここでは、被爆者は私を含め5人だったため、被爆証言を求められ少し慌てました。
多様な報告・発言が続きましたが、「ヒバクシャ国際署名」について各県代表や団体から活動報告があり、質疑応答もあっておおいに交流できました。
6日の閉会総会には、6000人が参加。各国政府、自冶体首長からのメッセージ紹介から始まり、国連・各国政府を代表して、カルロス・アルマーダ氏(駐日メキシコ大使)が挨拶しました。
被爆証言では、東友会の山田玲子執行理事と日本被団協の箕牧智之代表理事が発言。
アバッカ・アンジャイン氏(マーシャル諸島元上院議員)からは核実験被害者としての証言がありました。
最後に、一日も早い「核兵器禁止条約」の発効と日本が「核の傘」から離脱していくことを求めた「広島からのよびかけ」を満場一致で採択し、3日間の大会を終えました。
世界大会に派遣され、高校生など多くの若者の参加と積極的な発言に触れることができ、継承の課題にも一筋の光を見た思いです。