2017年(被爆72年)を迎えるにあたって
一般社団法人東友会代表理事 大岩孝平
みなさんお揃いで良い年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
2016年、日本被団協が結成60周年を迎えました。東友会は、来年11月に結成60周年となりますが、「跡継ぎ」をつくらせない運動を、これだけ長期間続けていることに誇りを覚えるとともに、被爆者運動を長年支えてこられた先達のご努力に、深い敬意を献げます。
2016年は、現職の米大統領の被爆地訪問、東京地裁で2年続けてノーモア・ヒバクシャ訴訟の原告全員が勝訴したことなど、希望が持てる出来事が続きました。さらに年末には、国連で核兵器禁止条約の交渉をはじめる決議が採択されたというニュースに喜びつつ、日本政府がこの決議に反対するという恥ずかしい思いもいたしました。
2017年3月からはじまる核兵器禁止条約の国連での交渉を成功させるために、私たちは、日本被団協が2016年からよびかけている「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名(ヒバクシャ国際署名)」を国内はもとより広く世界に広げなければならないと考えます。
原爆放射線の被害を明らかにし、国にその深刻さを認めさせるためにすすめてきた、ノーモア・ヒバクシャ訴訟は、2017年が最大の山場となります。国が控訴した東京高裁での二つの裁判を勝ちぬくためにも、みなさんのご支援をお願い申し上げます。
2017年は酉年です。被爆者は高齢となりましたが大いに羽ばたきましょう。
被爆者のふるさとの雲きのこ雲
旅人木