原爆症認定東京訴訟 残留放射線の影響を認めて
東友会が支援している原爆症認定東京訴訟の第1次訴訟(原告22人)は、原告本人尋問がつづいています。
2013年9月26日は、広島の爆心地から1キロの地点で被爆し、狭心症の原爆症認定を求める岡保宣明さんと、長崎の3.6キロで被爆し、前立腺ガンの認定を求める佐田憲一さんが証言台に立ちました。
被爆当時13歳だった岡保さんは、重い心臓病をおして法廷に立ち、至近距離の屋外で原爆を受け、左半身に大火傷をしたことや激しい急性症状について証言し、裁判官に「ガン以外の病気の審査が厳しいが、被爆者援護法の精神に立って、残留放射線の影響を認める判決を」と要請。2歳という幼少期に被爆した佐田憲一さんは、家族や近所の人から聞いた被爆状況をふくめて尋問に答え、「地域で被爆者のお世話をしているが、みんな80歳近い高齢者になっている。被爆者が生きているうちに解決してほしい」と、裁判官に訴えました。
岡保さんにたいして国側の代理人は、1キロで被爆した事実を不確かにしようと「広島に詳しくないのにどうして雑魚場町だとわかったのか」とか、「避難の途中で休んだ建物の場所はどこか」など、68年前の大火傷をして避難する途中のことを根掘り葉掘り聞き、傍聴者の失笑をかっていました。
2013年10月8日の尋問には、広島の3キロ地点で被爆し、心筋梗塞の認定を求めている武永猛さんが立ちました。
武永さんは、被爆で負傷した傷にウジがわき治癒に4カ月もかかったこと、自分の薬をとりにいくために広島の爆心地付近で被爆し、5日後に亡くなった母への思いを語りました。
第1次訴訟の尋問は、11月14日、21日、12月24日の午後1時30分から、地裁703号法廷で予定されています。

