東友会「被爆体験を語り継ぐ学習会」 語る側と聞く側が意見交換
2013年4月26日、東友会は被爆体験を語り継ぐ学習会を平和と労働センターで開き、被爆者と支援者34人が参加しました。
この学習会は、人前で被爆証言ができるように「参加者全員が発言する」が最大の目的。最初の90分は、5つの部屋に分かれて、2人から3人が15分間証言をし、その後に交流をしました。
部屋を移動しての全体での交流では、各グループごとに、証言の内容と、証言するときの配布資料や地図などを示したり、自分の証言を録音して聞くことが大切なこと、スカイツリーの写真に原爆投下の高さを書き入れて、実感してもらっている経験交流などについて報告されました。「視覚に訴えることが大事。DVDやパソコンで作成したスライドを上映している」「自分が描いた絵を見せている」「Q&Aを作って事前に読んでもらっている」「『建物疎開』『空襲警報』とか、戦後生まれの人にわからないことばに注意している」などの工夫が紹介されました。
千葉県友愛会から参加した2人から、「腹話術を使って、人形との会話で証言している」「戦前のことばなどの用語集をつくっている」ことも披露されました。
被爆の記憶のない幼児被爆者からは、「母から聞いた話を伝えていたら、『お母さんは赤ちゃんがいたんですね』といわれ、あらためて母の不安と思いを感じた。聞いた方の感想から学ぶことが多い」と、語り継ぎが一方通行ではないことを語り、伝えられる側として参加したピースボートのメンバーからは、「いずれ証言者がいなくなる。戦争を知らない世代にどう語り継ぐかが大切。みんなで考えたい」との声が寄せられました。