被爆者相談所および法人事務所
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年末見舞金を贈るつどい 人間同士の連帯を深める運動へ

「被爆者とともに」を地域で

 2011年12月10日、東友会と東京原水協は「第47回被爆者に年末見舞金を贈るつどい」を平和と労働センターで開きました。毎年恒例となったこの「つどい」には、都内40区市の被爆者地区の会と地区原水協の代表など100人が参加しました。
 今回の「つどい」では、東京原水協の柴田桂馬代表理事が、1954年の第五福竜丸の被災を契機に当時の日本の人口の3分の1を超える原水爆禁止署名を集めた運動のなかから、1955年8月に原水爆禁止世界大会がはじまり翌月に日本原水協が誕生したこと、第2回世界大会のなかで日本被団協が結成され、1965年から日本原水協が被爆者との連帯活動を強めるために「被爆者救援募金」をよびかけ、以後47年間、被爆者年末見舞い行動が続いていることをスライドを使って報告しました。
 その後、「核戦争に反対する医師の会共同代表の児嶋徹医師が「被爆者医療をつうじて原発事故を考える」のテーマで講演。原爆投下時の被爆者の苦難については峠三吉の詩を紹介し、原爆で放出されたエネルギーのほとんどが爆風と熱線となり、初期放射線は5%、残留放射線は10%だったこと、その放射線が与えた被害、福島原発の事故以後大問題になっている「内部被曝」の問題についてくわしく説明した後、「日本が危機管理が欠如した国であること、的確な調査情報の開示・迅速な提供、危機を回避する迅速な行動が必要」だと強調しました。
 つづいて、都内40区市に住む348人への見舞金が東京原水協の都丸哲也代表理事から東友会の飯田マリ子会長に、飯田会長から都丸代表理事に1908人分(累計4639人分)の「核兵器全面禁止のアピール署名」が手渡されました。
 被爆者年末見舞金は、この日から年末にかけて、被爆者地区の会と原水協の人びとが被爆者を訪ねて届けました。

スクリーンのある会場、並べられた机の席に着く参加者たち。机の間の通路を歩いている人もいる。
被爆者と原水協の人たちが地区ごとに分かれお見舞金を届ける相談。
児嶋徹医師
柴田桂馬さん