東京原爆展に反響 「多くの人に見てもらいたい。今度はいつどこで?」
「国連原爆展」のパネルを国内初展示 5日間で8000人超える見学者
東友会は2010年11月27日から12月1日までの5日間、都庁45階の南展望室で、「伝えようヒロシマ・ナガサキ東京原爆展」を開催しました。
都庁展望室での原爆展は、2009年、東友会結成50周年記念事業として開催して以来3回目。5日間で約8000人の人たちが訪れました。
今回の目玉は、2010年5月にニューヨークで開かれたNPT(核不拡散条約)再検討会議に合わせて日本被団協が国連本部ロビー・メインギャラリーで開いた「国連原爆展」に使われたパネルを国内で初めて展示したこと。「原爆と人間展」パネルはもちろん、広島己斐小学校に保存されていた被爆資料、長崎浦上天主堂の被爆瓦など、東京原爆展では初めて展示される現物資料もありました。
国際的な反響が
国内はもちろん世界各地からの観光客も多く、立ち寄った展望室で偶然に開いていた原爆展に熱心に見入っている人びとの姿が目立ちました。
「国連原爆展」パネルの英文の説明を一枚一枚丹念に読んでいる人も多く、カナダから来た3人の家族連れは「もっと多くの人に見てもらいたい。今度はいつどこでやるの?」と聞いていました。
中国語と韓国語のボランティア通訳に熱心に説明を求めるアジアの観光客、「お客に配って説明するから」と資料を何部も持っていくツアーガイドもいました。
シンガポールから来ていた学生グループは、ガイドと教師が広島・長崎の原爆の説明をすると、生徒たちがみな外の景色ではなく展示パネルにばかり注目する場面が……。
東京原爆展は多くの人びとに感銘を与えたようで、感想文も多数寄せられました。
共同の輪も大きく
東友会は、今回から被爆二世や支援者の力も借りようと初めてボランティア・スタッフの協力を呼びかけ、のべ34人が参加。これらの人たちからは、「若い人や外国人が真摯に受けとめようとしている姿に希望がもてた」「東友会の活動を知ることができた」「これからもお手伝いをしたい」などの声が寄せられ、被爆者も大いに励まされました。