被爆者相談所および法人事務所
〒113-0034 文京区湯島2-4-4平和と労働センター6階
電話 03-5842-5655 ファックス 03-5842-5653
相談電話受付時間
平日 午前10時から午後5時、土曜 午前10時から午後3時

被爆二世の医療費助成 東友会、更新の簡略化など都議会に請願

 東友会は2010年9月16日に「被爆者の子(被爆二世)の医療費助成に関する請願」を都議会に提出しました。内容は、東京都が条例にもとづいて独自に実施している被爆二世の医療費助成の更新に必要な診断書の簡略化と、更新期間の延長・廃止を検討してほしいというもの。
 今回の請願提出は、ガンの経過観察を受けている2人の被爆二世の女性からの相談がきっかけでした。8月末、府中市に住む41歳の被爆二世から、「2008年8月に手術した乳ガンの医療費助成の継続が非認定になった。異議申立をしたい」という電話がありました。この女性の乳ガンは浸潤していて10年間は治療や経過観察のくり返しが必要だといわれ、更新時はたまたま治療の効果をみていたときでした。同時期に江東区に住む51歳の被爆二世からも、2009年10月に手術した中咽頭ガンの医療費助成の継続が非認定になったという相談が寄せられていました。この女性は手術のとき気管切開をした傷がまだふさがっていない状態です。担当した相談員が、東京都に連絡しながら弁護士と異議申立の準備をはじめていたところ、東京都から条例の趣旨をふまえて、今回の審査について再検討するとの連絡が届きました。
 東友会は、一般的に経過観察が5年といわれるガンでも毎年更新するのは、申請者側も審査する東京都側も負担が多すぎると、長年、東京都と都議会に「被爆二世の医療費助成の更新手続きを緩和してほしい」と要望してきました。
 この請願には民主党、自民党、公明党、共産党、生活者ネット・未来の全会派の9人の都議会議員が紹介を引き受けました。全会派の紹介を受けたことから、今回の請願が採択される見通しが広がっています。