オバマ発言実現へ草の根の運動を アメリカ遊説に参加して
品川友の会 長久勝之
2009年夏、被爆者アメリカ遊説団に東友会から派遣されて参加しました。これは、アメリカの平和団体の要請に応えて日本被団協が毎年おこなっているものです。
8月3日に日本を発ち、4日からアメリカで活動を開始。訪米した3人の被爆者は2つのコースに分かれて行動しました。
私は、長崎の田中重光さんといっしょにニュージャージー州を担当。地元の平和団体「ピース・アクション」が計画したプログラムに従って11日まで、まさに連日連夜の証言活動をおこないました。
アメリカでの8日間の活動は、地域の老人ホーム、大学、教会、上院議員事務所などで20人から80人ほどの小集会が数多く開かれました。被爆証言をしたあと参加者と質疑応答や討論ができ、米国民との交流、相互理解を深めることができたと思います。「核兵器のない世界へ」の賛同署名に637人の人びとが応じてくれました。
今回の訪米で痛感したのは、オバマ大統領の「核兵器のない平和な世界」発言への関心の高さです。オバマ発言に対しては、アメリカ国内で賛成意見だけでなく否定的意見が根強くあります。私たちを招いてくれたピース・アクションのメンバーは、「このままではオバマ大統領が孤立する危険もある」と心配し、被爆国日本、とりわけ被爆者の応援を期待していました。
日本政府がオバマ発言に水をさすことがないよう、被爆国の政府としての責務を果たすよう、日本の私たちも草の根から運動をすすめなければ、アメリカの草の根の運動と連帯しなければ、と強く感じました。