被爆者相談所および法人事務所
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被爆の実相を都民に 各地で反核うったえ

 2001年の夏も、都内各地で被爆者の会や市民団体、あるいは自治体が、反核・平和をテーマとしたいろいろな行事をおこないました。各地区の被爆者の会からの報告をいくつかを紹介します。

市と共催で2週間 東村山の会

 東村山の会は、8月28日から9月9日までの2週間、市立中央公民館で「平和を願う原爆展」を開催。市民1100人が参観し大成功を納めました。広島市原爆資料館から借りた被爆資料と市民が描いた被爆絵、「原爆と人間展」パネルを展示しました。会場には、広島原爆「リトルボーイ」の二分の一サイズの模型も展示し、子どもたちのために「はだしのゲン」などを常時放映しました。
8月29日には、公民館が平和映画界を主催。別室では原水協・新婦人共催の「平和の作品展」、「すいとんを食べ平和を語る会」もおこなわれました。9月2日には「平和の集いミニコンサート」が、最終日には「原爆被爆体験を語る会」があり、東友会請願部長の米田チヨノさん(大田区)が証言しました。 (壹岐弘)

東村山
東村山市立中央公民館で

追悼式に500人 江戸川親江会

 第21回江戸川原爆犠牲者追悼式は、7月20日、500人の参加で、区立滝野川公園の原爆犠牲者追悼碑の前でおこなわれました。多田正見区長、北川浩区議会副議長、東友会の田川時彦会長などの来賓があいさつをしました。
 江戸川の追悼碑は、「成長する追悼碑」とも呼ばれています。丸木位里・俊夫妻デザインの碑に、広島・長崎両市の原爆瓦を加え、千羽鶴掛けや噴水などの周辺整備が順次整い、原爆犠牲者追悼式だけでなく、若い世代が平和への取り組みを発表する場、キャンドルライト平和行進や下町戦争被害平和行進の拠点、終戦の日に区長が平和への誓いを述べる場ともなっているからです。 (西本宗一)

写真展に3000人 多摩やまばと会

 多摩市主催で7月28日から8月5日までパルテノン多摩でおこなわれた第10回平和写真展で、多摩やまばと会は「原爆と人間展」パネルの展示と被爆体験談を担当。4人の会員が被爆体験を話しました。
 他にも「原爆の詩」などのビデオ(吉永小百合さん朗読)上映、ロバート・キャパ写真展、金城実(沖縄)彫刻展など、盛りだくさんの行事でした。3000人の入場がありました。 (堀三郎)

聞き書きを出版 江東江友会

 8月に江東江友会会員の証言集「語り継ぐ言葉――江東の被爆者から、二十一世紀へ」(A5判141ページ 頒価1000円)が発刊されました。これは江東・被爆者の声を残す会(江東区職員労働組合などが中心となってつくった会)が制作・編集したものです。広島22人、長崎8人の被爆証言が紹介されています。お申し込みは江東・被爆者の声を残す会(江東区職員労働組合気付)まで。
 江東江友会は、9月4日から11日まで東大島文化センターで「原爆と人間展」を開きました。「原爆と人間展」パネルと紙芝居「被爆者からの伝言」、中国新聞が撮影した被爆直後の広島市内の写真や、広島・長崎の被爆当時の拡大地図などを展示しました。写真集「ヒロシマ」「原爆」などを机の上に広げて参観者が自由に見られるようにもし、たいへん好評でした。 (平野合歓之介)

「語り継ぐ言葉-江東の被爆者から、二十一世紀へ」表紙
出版された江東区の体験集