被爆者相談所および法人事務所
〒113-0034 文京区湯島2-4-4平和と労働センター6階
電話 03-5842-5655 ファックス 03-5842-5653
相談電話受付時間
平日 午前10時から午後5時、土曜 午前10時から午後3時

車椅子の被爆者 中学校生徒167人に被爆証言

 2023年3月20日、町田市立南大谷中学校で、「今伝えたいヒロシマの夏」をテーマにした平和授業が、被爆者などをゲストティーチャーに招いておこなわれました。これは、同中学校の教職員が話し合って長年続けてきたもの。この日は、体育館に167人の生徒が集まっていました。
 授業は、神戸美和子さん(広島被爆)が証言活動を始めたきっかけ、助産師を職業として選んだ思いを、元小学校教師の藤田ヨシエさんが紙芝居で紹介。神戸さんの60分近い証言と核廃絶への強い願いを生徒たちは熱心に聞いていました。
 つづいて、東友会の村田未知子相談員が、相談員として知った被爆者の実態と思いを、映像を使って20分間話しました。
 神戸さんは、町田・町友会会長として活躍していましたが、2022年に脳梗塞発作で倒れ、車椅子での生活に。以前のように舌が回らないと嘆きながらも、市内にある大学や中学校などで被爆の証言活動を続けています。
 南大谷中学校では、生徒たちに深く学び自分で考えてほしいと、事前に神戸さんの証言や村田相談員を紹介したNHKの「こころの時代」のDVDを視聴してもらい、原爆と放射能について被爆二世で東京薬科大講師の栂野正さんから学んでいました。
 生徒から、原爆死した人びとに代わる命を生み出すために助産師を仕事としてきた神戸さんの生き方に感動した、などの感想が届いています。

長机に着席して話をする神戸さん。机のかげになっていて、座っているのが車いすかどうかは写真ではわからない。写真手前には、椅子に座った生徒たちの背中が写っている。
証言する神戸さん