核兵器廃絶の早期実現求め 2019年平和行進が出発
5月6日、「2019年国民平和大行進」が、江東区夢の島の第五福竜丸展示館前から出発しました。3カ月後の8月4日、広島市の平和公園に到着する予定です。
大規模改修を終えてリニューアルオープンしたばかりの第五福竜丸展示館前では、午前11時30分からオープニングプログラムが開始され、松平晃さんのトランペット演奏などの音楽が緑眩しい夢の島公園に響きました。
12時から始まった開会式では、主催者を代表して日本原水協の高草木博代表理事が挨拶。2020年開催予定のNPT(核不拡散条約)再検討会議に向け、国連で準備委員会が開かれていること、米国の平和団体が2020年米国で原水爆禁止世界大会を開くよう提案したことを紹介。被爆国日本でも平和行進で核廃絶の願いを力強く発信していこうと呼びかけました。
第五福竜丸平和協会の代表、日本山妙法寺の僧侶の挨拶に続き、日本被団協と東友会を代表して家島昌志執行理事(日本被団協全国理事)が挨拶。NPT準備委員会開催中の国連で、日本被団協の濱住治郎事務局次長(東友会執行理事)が「核兵器廃絶が成し遂げられない限り先の戦争はまだ終わっていない」と訴えたことを紹介し、唯一の被爆国でありながら核兵器禁止条約に背を向ける日本政府や核兵器保有国の態度を変えさせる運動をすすめようと訴えました。
様ざまな分野で活動する青年の発言が続いたあと、広島まで歩き通す行進者が紹介されました。
会場には都内の平和団体などから700人が参加。東友会からは地元の江東・江友会や近隣の区のメンバーのほか、遠方の町田市や青梅市からの参加もありました。
沿道に響く被爆者の訴え
行進が出発すると、先導車両に乗った小学生たちがシュプレヒコールをリード。参加した被爆者も孫・ひ孫に応えるように声を上げました。
江東区内から中央区内に入り、銀座にさしかかると青いタスキをかけた東友会の被爆者が合流。銀座、数寄屋橋、新橋と人の溢れる通りを、大岩孝平代表理事を先頭に28人が平和行進の先頭に立って訴えながら歩きました。
この日の行進は日比谷公園で終了しましたが、その後、東友会の代表は会場を移して青年たちと懇談。被爆体験を次世代に語り、核兵器廃絶への願いを共感し合いました。
7日は神奈川県に引き継ぎ 港・品川・大田の3区をつないで
翌7日は、早朝の港区芝公園から行進が出発。地元の港・港友会の髙木恭之事務局長が出発式で挨拶し、港区の被爆者とともに品川区まで行進しました。
大田区からは、大田・大友会会長でもある中川夏代常任理事が大田区などの被爆者や家族とともに六郷土手まで行進し、そこで待ち受けていた神奈川県の行進団にバトンタッチ。
引き継ぎ式では、そこまで歩き通した東京の被爆者を代表して中川常任理事が挨拶。神奈川県の被爆者に思いが託されました。