被爆の真実、被爆者の願いを後世に 東友会、学習会ひらく
東友会は2019年4月18日、被爆の実相を伝えていくための「被爆証言の仕方を学ぶ学習会」を開きました。被爆当時の記憶を持っている被爆者が減っていくなか、後世に被爆の実相をどう伝えていくかという問題意識から開いたものです。当日は都内20地区から33人の被爆者が参加。このうち被爆時年齢が6歳から胎内までの70代の被爆者は22人。この中で被爆証言をしたことがない人が12人いました。
講師は、15歳のとき被爆した奥田豊治監事と、2歳8カ月で被爆した湊武理事。二人は証言するとき心がけているポイントについて、資料を使って詳しく説明しました。
そのあと、紹介されたポイントに基づき、参加者全員が原爆被害について家族から聞いたこと、その後の人生で体験したことなどを書き出してみました。それをもとに4人の証言未経験者がその場で証言。参加者から大きな拍手が上がり、「それだけでも十分に被爆の実相になっている」と励ましの声が出されました。
質疑応答・意見交換も活発におこなわれ、「被爆時の記憶が無くても、聞いた話をまとめ、何が起こったのか真実を伝えていくことが大切」、「あの体験を二度とくり返させたくないという被爆者としての思いを伝えていく」などの意見が語られ、70歳代、80歳代の被爆者の熱気が感じられる学習会となりました。
「とても自信がついた」、「話すことの参考になった」、「また学習会を開いてほしい」など、被爆証言に前向きな感想が多数寄せられました。