被爆者相談所および法人事務所
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好評の「地区なんでも相談会」開催つづく

少人数で、ひざを交えて、具体的な話ができる

 東京都の健康診断受診票を持つ被爆二世の平均年齢は55歳になりました(2017年3月末現在)。東友会には、親の被爆者の制度や介護問題で、被爆二世からの相談が急増しています。このため「直接会って制度を知らせたい」と、東友会は地区被爆者の会と共催して、3年前から被爆者と被爆二世にも案内状を送り「地区なんでも相談会」を各地で開いています。今回は、多摩地区で開いた2カ所の相談会のようすをお知らせします。

調布・稲城・狛江

 2017年3月18日、調布市社会福祉協議会応接室で「地区なんでも相談会」が開かれ、調布市、稲城市、狛江市から被爆者、被爆二世など19人が参加しました。これは、より身近な場所で相談ができるように、東友会と調布・調友会、稲城・稲友会が共催したものです。
 調友会の奥卓三会長の挨拶の後、東友会の的早克眞相談員が、被爆者の諸手当や原爆症認定制度、介護と被爆二世の制度について、スライドを使いながら説明しました。
 質疑では、「二世です。乳がんにかかると医療費の助成がありますか」「私の兄弟は55歳ごろにがんで亡くなりました。二世の娘のことが心配です」など、被爆二世に関する質問が多く出されました。的早相談員は、東友会の運動で実現してきた東京都独自の「医療費助成制度」の概要を紹介つつ、健康診断などを活用して早期発見に努めるよう助言しました。
 東京被爆二世の会「おりづるの子」の田崎豊子会長は、「もっと被爆二世の制度を知ってもらいたい。二世同士が交流することで、不安を少しでも希望に変えることができれば」と述べました。最後に、まとめと閉会の挨拶を稲友会の濱住治郎会長がおこないました。参加者からは、「初めて参加した。非常によかった」「丁寧な説明でありがたかった」など感想が寄せられました。

手元の資料も見ながら説明を聞く参加者たち
調布・稲城の相談会

武蔵野・三鷹・西東京

 武蔵野市内の武蔵野芸能劇場小ホールで「地区なんでも相談会」が東友会と武蔵野けやき会、三鷹・三友会の共催で2017年4月16日に開かれました。武蔵野市、三鷹市、西東京市に住む被爆者と被爆二世に東友会が案内チラシを郵送。周辺地域を含め被爆者・家族、被爆二世が26人参加しました。
 武蔵野けやき会の梅岡功会長による開会挨拶のあと、東友会の的早克眞相談員がスライドを使いながら、被爆者と被爆二世の制度について、相談事例を交えながら具体的に解説しました。質疑応答では、健康管理手当や被爆二世の医療費助成制度の対象病名になっている運動器機能障害の症状や病名、二世の先天的病状と医療費助成対象病名との認定判断の違いなど、具体的な質問が次々と出され、的早相談員が答えました。
 閉会挨拶は、三鷹・三友会の会長でもある大岩孝平東友会代表理事がおこないました。90歳を超える武蔵野けやき会前会長の柴田フミノさんが、机や椅子運び、司会を元気にこなす姿が、参加者を驚かせ、励ましました。「初めて参加しました。二度と原爆被害がないよう体験を語り継ぎたい」「ケアマネージャーなどにも被爆者の制度を広報して欲しい」など、多くの感想が寄せられました。

上映されているスライドや手元の資料を見ながら話を聞く参加者たち
武蔵野・三鷹の相談会