被爆者相談所および法人事務所
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東日本大震災と福島第一原発の事故 日本被団協が談話

 日本被団協は2011年3月22日、東日本大震災と福島第一原発の事故に関する事務局長談話を発表しました。被爆者団体の見解として、その要旨を紹介します。(要約:編集部)

 まず、お見舞いの言葉のあとに、「生きながらえた被爆者は家族、友人、住む家も失い、職場も学校も失って、悲嘆のどん底に陥れられながら、多くの苦しみを一つひとつ乗り越えて、広島、長崎をよみがえらせました」と被爆者の立ち上がりと市の再建の道のりを紹介。「放射線の健康に与える影響に不安を抱き続けてきた被爆者は、同じ苦しみを地球上の誰にも決して味わわせてはならないと核兵器のすみやかな廃絶を求め続けてきました。この使命感が被爆者に生きる力を与えてくれました」として、「被爆者の生き様が大震災、大津波の被害者の励ましに役立てればと思います」と励ましの言葉を送っています。
 原発事故については、「『安全神話』を振りまいてきた政府と東京電力が情報を隠し続けていることへの怒り」を述べ、「核兵器も存在する限り、どんな事故が起こるか知れません」と警鐘を鳴らしています。
 放射能汚染の被害については、被爆体験からとくに「目に見えないほどの微粒の放射性降下物を鼻や口から、吸引・摂取することによる内部被曝」に注意を喚起。原爆被害に対する「国の対策と補償」を結成以来55年にわたって要求し続けていることを紹介し、事故を教訓にエネルギー行政の見直しを政府に求め、談話を結んでいます。