被爆者相談所および法人事務所
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二世健診の通年化の見通し立つ 東友会と地区の会の要望に都が回答

 被爆二世の健康診断受診期間について、2007年度から通年で実施できる見通しが立ちました。これは、2006年1月24日におこなわれた東京都と社団法人東友会との懇談会で明らかになったもの。
 13年目のこの懇談会には、都側から杉村栄一保健政策部長、田原なるみ疾病対策課長、青木恵子被爆者援護係長など7人が、社団法人東友会からは28区市の代表56人が参加しました。
 開会にあたって、都の杉村部長は、「悲惨な記憶を薄れさせてはいけない。直接お話しをうかがい施策の強化にとりくみたい」とあいさつ。青木係長からは、国の実態調査についての報告と「介護保険法改正」、諸手当と葬祭料の国外からの申請手続きについて、葬祭料は5年前の2000年12月までさかのぼって請求できることなどが、くわしく説明されました。
 東友会からは横川嘉範会長があいさつ。出席者の紹介の後、米田チヨノ理事が、長崎の爆心地から1キロの屋外で原爆を受けた体験を語り、子や孫の結婚・出産のたびに今でも不安を覚えることを証言しました。
 つづいて、被爆者健康診断とガン検診および被爆二世への施策の充実について村田未知子事務局主任・相談員が、「被爆者の子」の医療費助成の認定期間の延長について山田玲子理事が、介護保険制度の施設利用料負担への助成と介護保険制度・医療制度改正にともなう啓蒙について的早克眞事務局員・相談員が、それぞれ具体的な事例をあげて要請しました。
 被爆60年に実施された国の調査は東京の被爆者にとっては不十分な部分もあるため、被爆者援護都条例のもとで被爆者実情調査の実施を山本英典常務理事が、東友会への委託事業費について三宅信雄常務理事が、それぞれ要請。武蔵村山の林田康二さんからの「被爆二世の健康診断がいつでも受けられるように」という要望などが6地区の参加者から出されました。
 これらの要請に対して田原課長は、「健康診断については都議会が国に意見書を出している。引き続き局も要望する」「制度改正にともなう啓蒙については健診のしおりに載せて知らせる」「調査については国の結果をみて検討する」と回答。被爆二世の健康診断受診期間の見直しについては「2007年度から通年で実施できるよう検討する」との回答がありました。

並べられた机に着席する参加者たち。
東京都との懇談で熱心に話を聞く参加者
杉村栄一
保健政策部長