被爆72年目の夏 核兵器禁止条約の成果の上にさらなる前進を
広島・長崎両市の「平和宣言」も日本政府としての対応を迫る
被爆72年目の夏、広島・長崎の平和式典を中心に、様ざまな取り組みがおこなわれました。7月に国連で成立した核兵器禁止条約の成果を喜ぶとともに、被爆国の日本政府が前向きにこの条約に参加し、世界の非核世論をリードするよう求める声が相次ぎました。
2017年の8月6日と9日の広島・長崎両市の平和祈念式典への参列は、被爆者にとってより感慨深い、決意を固め合うものになりました。「日本国憲法が掲げる平和主義を体現するためにも核兵器禁止条約の締結促進をめざして核保有国と非核保有国の橋渡しに本気で取り組んでいただきたい」(広島市平和宣言)。「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています」(長崎市平和宣言)。広島・長崎両市長が発したこの「平和宣言」は、7月の国連での核兵器禁止条約の採択を受け、核兵器のない世界を求める被爆地の願いを込めた力強いメッセージとなり、涙ぐむ参列者もみられました。
東友会は、2017年も現地に植樹している「東京の木」への献水と平和祈念式典の参列、東京で亡くなられた原爆死没者名簿と広島・長崎両市の死没者名簿の照合を依頼するため5人の代表を派遣。式典後、広島の慰霊碑と長崎の祈念像に献花をおこないました。この一連の行動には新宿区、江東区、大田区、葛飾区、調布市、町田市、多摩市の地区の会から派遣された代表も参加しました。