被爆者相談所および法人事務所
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東友会実相普及学習会 被爆体験を「語れない」悩み出し合い討論

 東友会は2011年10月11日、2011年度の第1回実相普及学習会「被爆体験をどのように語り継いでいけばよいのか」をおこない、22地区から33人が参加しました。
 今回は、これまで被爆証言をしたことがない人の“できない理由”や“悩み”を出し合いながら、5つの小グループに分かれて討論しました。
 証言してこなかった理由として「親にいわれ被爆を隠していた」「記憶がなく気後れする」「人前で話したくない」という人が多くありましたが、一方で「機会がなかった」「依頼を受けなかった」という人も少なくありませんでした。
 何回も証言してきた人でも、「うまく証言できたと思うことはほとんどない」という悩みもありました。
 証言するとき、聞いてくれる対象が小学生から戦争体験者までと幅が広く、与えられる時間も様ざまで、どう話したらきちんと伝わるのか悩む、といった声も。
 これまで何回も証言してきた人たちからは「どのような場合でも要点をまとめられるよう、話したいことを箇条書きにしておく」「紙芝居や当時の地図、写真、絵などを見せて説明するとわかりやすい」というアドバイス。記憶がない若年被爆者からは「他の人の被爆証言を読んで紹介しても当時の様子は分かってもらえた」などの工夫が紹介され、使っている現物の資料も持参して説明してくれた人もいました。
 全体のまとめでは各グループから討論内容が報告され、「機会があれば話したい」「自分も証言できると思う」などの意見が多くあったことも紹介されました。
 最後に大岩孝平実相普及委員長が、「被爆者が、自分が被爆者であると話すこと自体が、一般の人にとってはたいへんインパクトのあること。世界から核兵器をなくしていくために、工夫をしながら証言活動を進めましょう」と訴え、学習会を終了しました。

机が並べられた会場の前方で、一人が立って原稿を読み上げている。着席した他の参加者たちは、資料に目を落とすなどしながら聞いている。
本音で語り合えた学習会