原爆症認定ケースbyケース
東友会と地区の会をつうじて原爆症認定第2次集団申請に参加した13人の審査結果が届きましたので紹介します。
今回認定されたのは、至近距離の直接被爆でガンで申請した2人のみ。2キロで直接被爆した大腸(横行結腸)ガンで認定されていますが、0歳であったため「原因確率」が高かったと思われます。
認定
申請病名 | 性別 | 被爆時年齢 | 被爆状況など | 申請年月ほか |
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左乳ガン | 女性 | 6歳 | 広島1.7キロ直爆。遮蔽無・屋外。後半身に火傷。脱毛、下痢、嘔吐、発熱、歯茎出血、倦怠感著明。火傷の化膿がつづき、足の裏側は膝を曲げたまま固まり歩行不能に。 | 2006年5月申請、2007年2月認定。 |
横行結腸ガン | 男性 | 0歳 | 広島2キロ直爆。遮蔽有・屋内。母親が「疫痢」と言っていたのが急性症状か。 | 2006年3月申請、2007年3月認定。 |
却下
申請病名 | 性別 | 被爆時年齢 | 被爆状況など | 申請年月ほか |
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白内障 | 女性 | 15歳 | 広島1.2キロ直爆。遮蔽無・屋外。頭に火傷、ガラス片で負傷。脱毛、下痢、発熱、吐き気、食欲不振。重度の倦怠感。顔の傷が半年化膿しケロイドに。左乳首の周囲にオデキができて長期間つづく。被爆3年後に白血球減少症。 | 2006年6月申請、2007年3月却下。備考:東友会が対応した事例では、広島1.8キロ直爆、13歳の男性、長崎1.2キロ直爆、15歳の女性が「白内障」の病名で原爆症と認定されています。 |
肝機能障害 | 女性 | 18歳 | 広島8日入市。6、7日は被爆者の看護。紫斑。1953年左肺全摘出。 | 2006年3月申請、2007年3月却下。 |
狭心症 | 男性 | 16歳 | 広島16日入市。急性症状は特になし。24歳から腰痛あり。年に4~5回歩行困難に。 | 2006年7月申請、2007年3月却下。 |
肺ガン | 男性 | 16歳 | 広島9日入市。紫斑、下痢、歯茎出血、食欲不振、倦怠感。風邪を引きやすく、痰をともなわない咳がつづく。 | 2006年7月申請、2007年3月却下。 |
甲状腺機能亢進症 | 女性 | 7歳 | 広島4キロ直爆。遮蔽有・屋内。ガラス片で負傷。3週間後、紫斑が出て脱毛。1992年から甲状腺機能亢進症。肝機能障害。 | 2006年6月申請、2007年3月却下。 |
脳梗塞 | 女性 | 13歳 | 長崎2.4キロ直爆。遮蔽無・屋外。ガラス片で裂傷。降下物を浴びる。急性症状の記憶なし。 | 2006年7月申請、2007年3月却下。 |
脳梗塞後遺症・狭心症 | 女性 | 7歳 | 広島1.5キロ直爆。家屋の下敷き。脱毛、発熱、吐き気。原因不明の鼻出血で手術、肺化膿症も原因不明。 | 2006年7月申請、2007年3月却下。 |
肺ガン | 男性 | 9歳 | 広島2.3キロ直爆。遮蔽有・屋内。20~30分黒い雨受ける。下痢、食欲不振。1982年と1984年脳梗塞発作。半身マヒと言語障害に。 | 2006年7月申請、9月に逝去、2007年3月却下。 |
脳梗塞 | 男性 | 10歳 | 長崎5キロ直爆。遮蔽無・屋外。1980年から肝機能障害、1991年から軽い脳梗塞発作をくり返す。 | 2006年3月申請、2007年3月却下。 |
脳腫瘍 | 女性 | 15歳 | 広島市当日入市。 | 2006年5月申請、2007年3月却下。 |
前立腺ガン | 男性 | 6歳 | 長崎3キロ直爆。遮蔽有・屋内。 | 2006年7月申請、2007年3月却下。 |