被爆者相談所および法人事務所
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原爆症認定却下82%超す 厚生労働省「新方針」で

 原爆症認定申請の審査を担当している厚生労働省の被爆者医療分科会が2001年7月25日に開かれ、83件中の78%にあたる65件の申請を却下しました。今回の分科会は新基準が確定した後2回目、非公開で開催されました。
 前回6月の審査では89件中の77件、87%が却下されました。申請1件にたいする審査時間も、今回も前回同様に2分程度。累計で82%以上が却下されるという審査に、「2分の審査で何がわかるのか」という怒りが広がっています。

1.5キロ直接被爆のガンも却下

 世田谷区に住む高橋諭さん(67歳)が2000年7月に膀胱ガンで出した原爆症認定申請が却下されました。通知が届いたのは申請の1年後、2001年7月25日でした。高橋さんは広島の鷹野橋付近、爆心から1.5キロの屋外で被爆。翌日から4カ月間、激しい急性症状に襲われました。膀胱ガンが発見されたのは、2000年11月。2001年2月に手術を受けました。主治医は国に対する「意見書」に「原爆と因果関係を有する可能性を否定できない」と記入しています。高橋さんの審査は新しい基準がはじめて使われた6月の厚生労働省被爆者医療分科会でおこなわれ、わずか2分程度の審議で、却下されました。高橋さんは、「異議申し立て」をすることを決意。日本被団協中央相談所が、いま準備をすすめています。