被爆者相談所および法人事務所
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東友会相談員養成合宿研修会 5つのテーマで2日間

原爆症認定、介護手当、被爆体験の継承など 老いても学ぶ意欲は衰えず

 東友会恒例の「相談員養成合宿研修会」が2008年9月15、16の両日、熱海のホテルで開かれ、24地区から50人が参加しました。
 東京都委託事業の相談員養成研修会として開かれた第1日の問題提起(1)は、「集団訴訟運動と原爆症認定『新しい審査の方針』」。講師の村田未知子相談員が、スライドを使って、原爆症認定集団訴訟の動きと国会、政府の対応、「新しい審査の方針」の内容、問題点などを説明しました。
 問題提起(2)も、村田相談員から「認定審査の現状と今後の申請運動」。「新方針」の審査対象になっている東友会が扱った事例が230人にのぼっていること、このうち68人が認定されましたが、認定者のほとんどがガンであり、「積極認定」の指定疾病になっている心筋梗塞は1件、白内障はゼロであること、さらに3年も審査結果が届いていない事例を紹介し、審査の促進と活用が課題になっていると講演しました。
 問題提起(3)は「基準が大きく変わった被爆者の介護手当」で、講師は的早克眞相談員。介護保険の介護度が定着し、被爆者の介護手当の審査基準に影響しているため、介護手当が更新できなかった被爆者がいたこと、東京都が毎年介護手当の更新を求めることから、地区相談員が介護手当の基準をよく知っておくことが必要なことなどについて説明しました。
 1日目の夜は懇親会も開かれ、和気あいあいと交流。広島・長崎に分かれた歌合戦もあって、大いに盛り上がりました。
 第2日目の問題提起(4)は、「地区の会で努力している被爆体験継承運動」。国分寺の右田トシヱさんが初めて証言活動をした経験を、町田の寺沢茂さんが市内の学校によびかけて被爆体験を聞いてもらっていること、足立の野口和代さんが会員によびかけて被爆証言のDVDをつくったことを報告しました。
 これらの報告を受けて、三宅信雄事務局長が、問題提起(5)として、「被爆体験の継承にどう取り組むか」に、なぜ体験を伝えることが必要か、被爆体験を話す上での工夫などについて、自分の証言活動の経験をふくめて講演しました。

並べられた机に着席する参加者たち。会場前方に下げられたスクリーンにスライドが投影されている。
合宿研修会に集まった被爆者たち。スライドを駆使した講演も
並べられた机に着席し、資料に目を落とすなどしながら話を聞く参加者たち。
熱心に学ぶ参加者
畳敷きの広間で、並んで立ち歌う人たち。歌詞か譜面が書かれたと思しき紙を持っている。浴衣を着ている人が多数。
交流会では歌合戦も…