被爆者相談所および法人事務所
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原爆死没者名簿の登録 広島市・長崎市の事業と国の事業

 毎夏、広島・長崎両市の平和式典がテレビなどで報じられると、遺族から、「被爆者が亡くなったらどのような手続きが必要ですか」、「原爆死没者名簿に登載してほしいのですが」などの問い合わせがあります。
 現在、亡くなった被爆者(原爆死没者)の名前などが登載される仕組みは2つあり、それぞれ違いがあります。

広島市、長崎市の原爆死没者名簿への登載

 遺族から特に申し出がなくても、被爆者が亡くなったときの手続きとして、「死亡届(被爆者)」を東京都に出せば、都が広島・長崎市にそのことを知らせ、両市の原爆死没者名簿に登載されます。
 これは、広島・長崎両市の依頼を受けて、東京都など道府県が毎年、原爆死没者名簿に記載される内容を報告しているからです。いわば広島市・長崎市の事業としておこなわれているものです。
 ごく割り切っていってしまえば、被爆者の死亡届を都道府県に出していれば、自動的に広島市・長崎市の原爆死没者名簿に登載されると考えてかまいません。

参考

 1957(昭和32)年の原爆医療法が公布される以前に亡くなった被爆者など、手帳を取得していなかった人の原爆死没者名簿への登載の申し出は、広島・長崎両市の「調査課」が随時受け付けています。
 また、指定の申請書を両市に提出すれば、原爆死没者名簿に登載されているかどうかを確認することもできます。

国立原爆死没者追悼平和祈念館への登録

 「国立原爆死没者追悼平和祈念館」(以下、祈念館)は、「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」によって国が広島・長崎両市に設置した施設で、原爆死没者を追悼し、その名前や遺影、被爆体験記などを永久に残す事業をおこなっています。
 祈念館への登録は任意です。祈念館に「原爆死没者の登録」をしたい場合、遺族がそのための手続きをおこなう必要があります。この登録は、名前と遺影の2つ。登録すると原則的には公開されますが、希望があれば非公開にもできます。
 登録の申請ができるのは、原則として原爆死没者の遺族ですが、身寄りのない原爆死没者の写真や資料を持っている友人・知人などでも、登録申請は可能です。
 祈念館ではまた、被爆体験記の収集をおこなっています。これは、主に原爆死没者が生前に書いた被爆体験に関する手記・日記・書簡などが対象ですが、被爆者の遺族・友人が書いた追悼記なども収集対象に含まれています。名前、遺影といっしょに、被爆体験記などを提供すれば、その原爆死没者が生前にどんなことを思い、願っていたかを残すことができます。
 これらの被爆体験記は公開されています。外国語への翻訳もすすめられているので、若い世代や海外の人が被爆の事実を知るための貴重な資料として活用されています。
 祈念館への登録を希望される遺族は、東友会にお知らせください。登録のための用紙や事業内容を知らせるチラシなどをお送りしています。

祈念館の事業についての詳細は、それぞれのウェブサイトをご覧ください。

国立広島原爆死没者追悼平和祈念館
  • 〒730-0811 広島市中区中島町1-6
  • 電話 082-543-6271
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館
  • 〒852-8117 長崎市平野町7-8
  • 電話 095-814-0055