被爆者相談所および法人事務所
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被爆者・被爆二世の健康診断 健診はなるべく同じ医療機関で

 11月、12月は、被爆者と被爆二世が無料で受けられる「定期健康診断(秋期)」の実施時期です。毎年3月ごろに東京都から、被爆者には「健康診断のしおり」が、東京都の「健康診断受診票 」を持つ被爆二世には「健康診断のお知らせ」が、それぞれ送られています。2023年春期から、被爆二世も胃内視鏡(胃カメラ)による検査を選択できるようになりました。(東京との独自施策)
 健診を受ける医療機関はなるべく変えないことをお勧めします。例えば、胸部X線検査で前回と今回の映像を比較して、早期に肺がんが発見された事例などがあります。

無料で受けられる回数

被爆者
一般健診は、定期健診2回と希望健診2回を受けられ、希望健診のうちの1回を、がん検診に切り替えられます。
被爆二世
一般健診は、定期健診を年2回まで受けられ、そのうちの1回をがん検診に切り替えられます。

受けられる検査項目

 被爆者、被爆二世とも、東京都は国基準の検査項目に独自の項目を追加しています。東京都で受診可能な健康診断の項目を表にまとめました。

一般健診

一部は、東京都独自の追加項目です。
検査項目 国基準 東京都
被爆者 二世 被爆者 二世
基本検査(問診、血液検査:CRP検査・血球数検査・血色素検査、尿定性検査、血圧測定) 受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
胸部X線撮影検査
東京都独自の追加項目
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる
心電図検査
東京都独自の追加項目
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる
肝機能検査
(医師が必要と認めたとき)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
ヘモグロビンA1c
(医師が必要と認めたとき)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
血清総コレステロール定量検査
東京都独自の追加項目(医師が必要と認めたとき)
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる

がん健診

被爆二世に対するがん検診は、多発性骨髄腫検診を除いて東京都独自の追加項目です。東京都のほかに静岡県が被爆二世に対する独自のがん検診を実施しています。
検査項目 国基準 東京都
被爆者 二世 被爆者 二世
胃がん検診
(問診および胃部直接、または間接X線検査)
被爆者・被爆二世(東京都)ともに、X線検査に替えて胃内視鏡検査を選択可
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
肺がん検診
(問診および胸部直接X線検査)
医師が必要と認めたときは、喀痰細胞診
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
多発性骨髄腫検診
(問診および血清蛋白分画検査)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
大腸がん検診
(問診および便潜血検査)
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
乳がん検診 女性のみ
(問診および、視診および触診、乳房X線検査=マンモグラフィ)
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
子宮がん検診 女性のみ
(問診、視診、内診および頸部細胞診検査)
医師が必要と認めたときは、体部細胞診検査およびコルポスコープ検査
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる

注意点

 健康診断を受けるときは、前もって医療機関に連絡し、受診にあたっての条件を確認するようにしてください。とくに、がん検診には、検査機器の予約や事前準備が必要な場合があります。事前に必ず医療機関に問い合わせてください。

特例受診者も受けられます

 東京都に住む特例受診者(第1種、第2種)も、無料の健康診断が受けられます。詳しいことは東友会にお問い合わせください。

 健康診断の受診は義務ではありませんが、東京都では検査項目を独自に追加していますので、その利点をぜひ活用して受診してください。