被爆者相談所および法人事務所
〒113-0034 文京区湯島2-4-4平和と労働センター6階
電話 03-5842-5655 ファックス 03-5842-5653
相談電話受付時間
平日 午前10時から午後5時、土曜 午前10時から午後3時

被爆者・被爆二世の定期健診(春期) 病気の早期発見のため受診を

 5月、6月は、被爆者と被爆二世が無料で受けられる「定期健康診断(春期)」の実施時期です。
 東京都から3月に、被爆者には「健康診断のしおり」が、「健康診断受診票 」を持っている被爆二世には「健康診断のお知らせ」が送られています。
 必ず、「しおり」や「お知らせ」に掲載されている医療機関の中から選び、健康診断を受けたいと事前に申し込んでください。とくに、がん検診は予約が必要になりますので、医療機関への事前の連絡が必要です。

受診できる回数

 被爆者は、一般健診を最大年4回(定期健診2回、希望健診2回)受けられます。うち希望健診の1回をがん検診に代えられます。
 被爆二世は、定期健診を年2回まで受けられ、そのうち1回をがん検診に代えられます。

検査項目

 一般健診とがん検診の検査項目に関して、東京都は国基準の検査項目に独自の項目を追加しています。とりわけ、各種のがんは、早期発見・早期治療が大切になるため、積極的ながん検診の受診をおすすめします。
受診は義務ではないが
 被爆二世のなかには、東京都の「医療費助成制度」を受けるには健診の受診が義務だと思っている人がいます。「健康診断受診票 」は東京都への被爆二世の登録の証しであり、これがあれば健診を受けていなくても「医療費助成制度」の申請は可能です。しかしながら、被爆二世も会社を退職して職場の健診を受けられなくなっている人も増えています。自身の健康管理の観点からも、健康診断を受診しましょう。

被爆者・被爆二世の健康診断の検査項目

一般健診

一部は、東京都独自の追加項目です。
検査項目 国基準 東京都
被爆者 二世 被爆者 二世
基本検査(問診、血液検査:CRP検査・血球数検査・血色素検査、尿定性検査、血圧測定) 受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
胸部X線撮影検査
東京都独自の追加項目
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる
心電図検査
東京都独自の追加項目
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる
肝機能検査
(医師が必要と認めたとき)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
ヘモグロビンA1c
(医師が必要と認めたとき)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
血清総コレステロール定量検査
東京都独自の追加項目(医師が必要と認めたとき)
受けられない 受けられない 受けられる 受けられる

がん健診

被爆二世に対するがん検診は、多発性骨髄腫検診を除いて東京都独自の追加項目です。東京都のほかに静岡県が被爆二世に対する独自のがん検診を実施しています。
検査項目 国基準 東京都
被爆者 二世 被爆者 二世
胃がん検診
(問診および胃部直接、または間接X線検査)
被爆者・被爆二世(東京都)ともに、X線検査に替えて胃内視鏡検査を選択可
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
肺がん検診
(問診および胸部直接X線検査)
医師が必要と認めたときは、喀痰細胞診
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
多発性骨髄腫検診
(問診および血清蛋白分画検査)
受けられる 受けられる 受けられる 受けられる
大腸がん検診
(問診および便潜血検査)
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
乳がん検診 女性のみ
(問診および、視診および触診、乳房X線検査=マンモグラフィ)
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる
子宮がん検診 女性のみ
(問診、視診、内診および頸部細胞診検査)
医師が必要と認めたときは、体部細胞診検査およびコルポスコープ検査
受けられる 受けられない 受けられる 受けられる

医師が指示した精密検査

 被爆者・二世ともに、一般健診・がん検診の結果、医師がさらに精密な検査を必要と認めた場合、精密検査(表Bの「追加検査」以外のもの)を受けられます。
 ただし、この精密検査は、検査費用の助成に上限(いずれも7028円)があり、限度額を超えた分は自己負担となります。自費で受ける精密検査は限度額を超える場合がほとんどですので、医師と相談のうえ、医療保険を使った診療として受診されることをおすすめします。
 被爆者が自費で精密検査をおこなった場合は、健康診断受診奨励金、精密検査受診時の交通手当を申請できます。ただし、精密検査を保険診療でおこなった場合は支給されません。この奨励金や交通手当は被爆二世には適用されませんのでご注意ください。

特例受診者も

 東京都に住む特例受診者(第1種、第2種)も、回数等に制約はありますが無料の健康診断を受けられます。

 詳しいことは、東友会にお問い合わせください。