被爆二世の制度・施策 東京では都条例による独自施策が

　被爆二世についての相談が増えています。被爆二世の制度・施策は都道府県によって差が大きいのですが、ここでは東京都の制度・施策を中心に説明します。

被爆二世の申請ができる人

　次の条件にある人が、都道府県（広島市・長崎市）に申請して認められると、被爆二世として登録されます。

• 広島で被爆した人の実子で、1946（昭和21）年6月1日以降に生まれた人
• 長崎で被爆した人の実子で、1946（昭和21）年6月4日以降に生まれた人

　東京の場合は、実父母が死去しても、生前に被爆者健康手帳を受けていれば、被爆二世の申請ができます。被爆二世として認められると、東京都では「健康診断受診票」が発行され、これが被爆二世の登録になります。

被爆二世の制度・施策

　被爆二世は、被爆者とは異なり、全国一律の制度と呼べるものは極めて限られます。現状では年1回の無料の一般健康診断・多発性骨髄腫検査だけです。自治体のなかには、条例等で追加施策を実施しているところもあります。

東京都の二世施策

　東京都では、条例に基づき次のような独自の被爆二世施策を実施しています。

無料の健康診断・がん検診

　被爆者と同じ検査項目の健康診断を年2回、無料で受けることができ、その1回を「がん検診」に振り替えることができます。

医療費助成

　東京都の「健康診断受診票」を受けている被爆二世が、(1)指定された病気にかかり、(2)半年以上の治療が必要という医師の診断があるとき、その病気の医療保険の自己負担分が東京都から助成される制度です。
　申請して認められると、申請病名に対する「医療券」が発行されます。これを保険証といっしょに病院や診療所、調剤薬局の窓口で見せれば、その病名に関する医療保険の自己負担分を支払わずにすむようになります。ただし、入院時の食事代など、医療保険適用外の費用は助成されません

　不明な点があれば東友会までお問い合わせください。