被爆者が亡くなったときの手続き 被爆者独自の「死亡届」と葬祭料の申請
被爆者が亡くなったとき、一般的な死亡届とは別に、被爆者独自の「死亡届(被爆者)」を提出する必要があります。通常は、「葬祭料支給申請書」もいっしょに提出します。東京都の場合、この2つの書類は一体(左右)になっています。
提出するのは被爆者本人ではなく遺族や葬儀をした人であるため、「被爆者の制度」への理解が不十分で、記入方法や添付書類についての問い合わせがしばしばあります。注意点について説明します。
「死亡届(被爆者)」の記入のポイント
死亡の際の住所
亡くなった時点での住民票上の住所を記入します。
手当受給の有無
何らかの「被爆者の手当」を受けていた場合は「有」に丸印をつけ、該当する「手当証書」を返還します。
わからない場合は空欄のままで構いません。
厚生労働大臣の認定の有無
原爆症の認定を受けていた場合は「有」に丸印をつけ、認定書を返還します。
不明な場合は空欄のままで構いません。
返還する書類
ふつうは「被爆者健康手帳」のことです。返還できない場合は、理由を明記してください。(例:「探したが見つからなかった」)
「葬祭料支給申請書」の記入のポイント
氏名(申請者)と押印
氏名・押印については、次の2点に注意してください。
- 「葬祭料支給申請書」と「支払金口座振替依頼書」の氏名と押印が同じであること。
- 葬儀費用の領収書など「葬祭をおこなったことがわかる書類」に記載された氏名(フルネーム)は、「葬祭料支給申請書」の申請者名と同じであること。
死亡の際の居住地・死亡場所
- 「居住地」 死亡時点で、住民票が置かれていた住所
- 「死亡場所」 死亡診断書などに記載されている場所(通常は病院などの名称・住所)
被爆者健康手帳の番号
「被爆者健康手帳」の表紙に記載されている「公費負担医療受給者番号」を記入します。
わからない場合は空欄で構いません。
添付書類その他の注意点
既定の申請書類のほかに、いくつかの添付書類が求められますので、漏れがないように注意してください。とくに葬儀費用の領収書は、「葬祭料支給申請書」の申請者のフルネームで記載されたものが必要です。
東友会にご相談ください
被爆者が亡くなったとき、東友会にご連絡いただければ、「死亡届(被爆者)」、「葬祭料支給申請書」と関連書類、書き方や添付書類の説明書をお送りしています。
できれば被爆者本人は、家族・親族あてに、被爆者の手当のことや「もしものときは東友会に相談を」といったことを事前に話しておくと、後々の手続きが円滑におこなえます。何であれ不明な点があれば、東友会までお問い合わせください。