原爆症認定集団訴訟 東京第1次訴訟 国の上告断念にあたっての声明
2009年6月9日
- 原爆症認定集団訴訟東京原告団
- 原爆症認定集団訴訟全国原告団
- 東京都原爆被害者団体協議会(東友会)
- 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)
- 原爆症認定集団訴訟東京弁護団
- 原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会
本日、原爆症認定集団東京訴訟の東京高裁判決に対して、厚生労働大臣は上告を断念し、同高裁判決のうち厚労大臣敗訴部分が確定することとなった。
かねてから、河村官房長官は「東京高裁判決が一括解決のタイムリミット」と述べ、厚生労働省も「原爆症認定集団訴訟と認定基準の改定に関して、5月末までに予定されている大阪高裁判決、東京高裁判決などの司法判断を踏まえて最終的な判断をする」と明言してきたところであり、今回の厚労大臣の上告断念は当然の決定である。
私たちは、国・厚労省が被爆者に謝罪したうえで、与党PTの解決勧告を無条件に受け入れて、司法判断に従った原爆症認定基準の抜本的再改定と、原告全員救済による集団訴訟の全面解決を直ちに決断をすることを強く求める。
集団訴訟の原告らは、病気や差別とたたかいながら身をもって原爆被害を告発してきた。被爆国日本の政府としては、これら集団訴訟の原告・被爆者の声にこたえ、被爆の実態に即した原爆症認定制度を確立し、世界に核兵器の残虐性を示す先頭に立つことこそが求められている。
集団訴訟の提訴以来すでに68名の原告が亡くなり、全国の原告らは、「命あるうちに救済を」と切に願っている。病に苦しむ高齢の被爆者に、もはや多くの時間は残されていない。
私たちは、一日も早い解決のために、最後までたたかい抜く決意である。
以上