被爆者相談所および法人事務所
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原爆症認定求め集団訴訟始まる 東京訴訟 原告2人が冒頭陳述

180人が傍聴 ほとんどが喪服で

 原爆症認定集団訴訟の東京地裁での第1回口頭弁論が2003年7月28日に開廷され、180人が二交代で傍聴しました。この日傍聴者はほとんどが喪服。7月11日に悪性リンパ腫のため亡くなった原告の右近行洋さんと、25日に胆管ガンで亡くなった東友会の田川時彦会長への哀悼を込めての喪服でした。傍聴には、東京の17人の原告のうち11人(うち2人は妻)と右近さんと田川会長の遺影も参加しました。
 裁判では最初に原告の加藤力男さんと関口智恵子さんが被爆当時の体験と被爆によって狂わされたその後の人生を証言しました。つづいて弁護団の高見澤昭治団長が、裁判所に特にお願いしたいこととして、「何よりも原爆被害の特異性・重大性と、被爆者の過酷な状況」と「放射線の影響が現代科学でも解明されず未知の部分があること」を理解してほしいと格調高く陳述しました。竹内英一郎弁護士は「原因確率」の非科学性を、池田眞規全国弁護団長が核兵器被害の残酷さをつく弁論をし、坂田洋介弁護士が証拠として出した「書証」について写真パネルを掲げながら説明しました。
 裁判終了後に弁護士会館で開かれた「原爆症認定集団訴訟の勝利をめざすつどい」の最初に、右近さんと田川会長の死去について報告を受けて全員が黙祷。参加した「東京おりづるネット」児嶋徹会長と原告があいさつし、弁護団の報告、地婦連の田中里子さんなど支援団体のあいさつがつづきました。

会場前方、演題とその左右に並べられた長机に弁護士や原告が座っている。一人が演台で話をしている。
裁判のあと「勝利をめざすつどい」であいさつする高見澤昭治弁護団長
弁護士会館ロビーの一角を埋めて立つ人たち。
第1回口頭弁論の傍聴に集まった人びと