原爆症認定集団訴訟 近畿第二次訴訟大阪地裁判決に対する不当控訴に抗議する声明
2008年7月25日
- 日本原水爆被害者団体協議会
- 原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会
- 原爆症認定集団訴訟全国原告団
国=厚生労働大臣は、本日、大阪地裁が7月18日に言い渡した原告11人の判決に対して、国が勝訴した1人と新しい審査の方針ですでに認定された6人を除く4人の原爆症認定申請却下処分を取り消すとの判決を不服として控訴を行なった。
今回の控訴は、これまでの地裁判決に対する控訴と全く同じ理由にものづくもので、早期の解決を求める国民世論と、自民党など与党議員を初め、全ての政党、多くの国会議員の控訴断念を求める声を踏みにじる極めて不当なものである。
国の敗訴は集団訴訟で10連敗、それ以前の訴訟を含めると17連敗で、裁判の流れは定着している。国は直ちに控訴を取り下げ、これまでの判決にしたがって、速やかに基準を再改定し、これ以上の争いを直ちにやめ、集団訴訟の早期一括解決に当たることを強く求める。
現在全国で295人の原告が原爆症認定を求めて裁判をつづけている。原告の平均年齢は78歳になろうとしており、すでに52人の原告が死亡しており、一日も早い解決が望まれている。
これ以上無益な争いはやめて、福田総理の政治決断によって、集団訴訟の解決が速やかに行なわれることを要求するものである。
高齢化した被爆者=原告にとって、今日の控訴は人道にも反するものであり、強く抗議する。