原爆症認定集団訴訟 被爆者側が10連勝

「新しい審査の方針」の枠を超える大阪地裁判決

　大阪地方裁判所は2008年7月18日、原爆症認定近畿第二次集団訴訟で、「原因確率を機械的に適用すべきでない」として、原告11人のうち10人について勝訴判決を言い渡しました。原爆症認定集団訴訟は、原告・被爆者の10連勝となりました。
　判決が認定した疾病は、入市被爆者の心筋梗塞、肝硬変、肝がん、体内異物、血小板減少症で、「新しい審査の方針」の枠を超えるものとなりました。
　認定されなかった1人は、当時被爆者の救護に当たった看護婦で、判決は、救護活動で放射線による健康被害が発生することは認めながら、 「原告の病気には起因性は認められない」というものでした。原告・弁護団は国に控訴断念を求めましたが、国が控訴したため、原告も全員控訴しました。