被爆者相談所および法人事務所
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原爆症認定集団訴訟 近畿第3次訴訟判決 内部被曝の影響認めた内容

 原爆症認定集団訴訟の最後となった裁判の判決が、2011年12月21日、大阪地方裁判所でありました。結果は、4人が勝訴、1人が敗訴でした。提訴は7人でしたが、2人は裁判中に認定されたため、判決の対象となった原告は5人でした。
 勝訴した原告は、長崎入市・多発性骨髄腫、広島1.7キロ被爆の右眼動脈閉塞症、長崎2.8キロの肺ガン、広島1.2キロの慢性肝炎です。敗訴したのは広島入市の胃線腫で、医療を必要とする状態にないというものでした。
 近畿訴訟原告団、弁護団は声明で、「入市と残留放射線による内部被曝による人体影響を確認した」と高く評価し、この判決が福島原発の放射線被曝について、「これまでと異なる抜本的かつ長期間にわたる綿密な調査にもとづく対策が必要となることを示している」と述べました。
 この判決で、2003年に始まった集団訴訟は終結しました。306人の原告のうち勝訴は181人、敗訴は27人でした。敗訴者のうち岡山地裁で判決のあった1人は、あまりに不当な判決であったため、敗訴者を救援する基金法の適用も拒否して、広島高裁に控訴、同高裁岡山支部で現在も裁判がつづいています。