原爆症についての官房長官談話(全文、2009年8月6日)
原爆症認定をめぐる集団訴訟の解決に向けて日本被団協・原告団・弁護団と基本方針について、一致をみました。
原爆症認定をめぐる集団訴訟では、本年8月3日の熊本地裁判決を含め、19度にわたって、国の原爆症認定行政について厳しい司法判断が示されたことについて、国としてこれを厳粛に受け止め、この間、裁判が長期化し、被爆者の高齢化、病気の深刻化などによる被爆者の方々の筆舌に尽くしがたい苦しみや、集団訴訟に込められた原告の皆さんの心情に思いを致し、これを陳謝いたします。この視点を踏まえ、この度、集団訴訟の早期解決を図ることとしたものであります。政府としては、これまで拡大してきた原爆症の認定基準に基づき、現在待っておられる被爆者の方々が一人でも多く迅速に認定されるよう努力するとともに、唯一の被爆国として原子爆弾の惨禍が再び繰り返されることのないように、核兵器の廃絶にむけて主導的役割を果たし、恒久平和の実現を世界に向けて訴え続けていく決意を表明いたします。