声明 原爆症認定集団訴訟鹿児島地裁判決に対する厚生労働省の控訴断念を歓迎する
2009年2月3日
- 日本原水爆被害者団体協議会
- 原爆症認定集団訴訟全国原告団
- 原爆症認定集団訴訟全国弁護団連絡会
厚生労働省は本日(2月3日)17時、厚生労働省記者クラブに対して、1月23日に判決のあった鹿児島地裁判決に対して「関係省庁とも協議しつつ検討を行った結果、控訴は行わないこととしました」との文書を送付した。
本件については、関係方面の全てから控訴はありえないことが言われてきたところであり、判断をいたずらに引き伸ばしたことは遺憾である。
原告6人はすでに新しい審査の基準で認定されており、判決の対象になった2人の疾病についても裁判の過程で、認定すべき疾病であることが明らかになったにもかかわらず、いたずらに裁判を引き伸ばしたことが敗訴の原因になったといわざるを得ない。今回の控訴断念は原爆症認定集団訴訟における最初の地裁判決の控訴を断念したものであり、今後も無意味な控訴を行うことのないよう求めるものである。
われわれは、集団訴訟の政治的な一括解決を求めてきたが、5月28日の東京高裁の判決を待つことなく、千葉訴訟の東京高裁判決、大阪第2陣の大阪高裁判決などをふまえて、早期に一括解決に向けての政治判断が行われることを求める。と同時に、8千件近い滞留を生じている審査についても、特段の審査体制を整えることにより、滞留の解決を図ることを求めるものである。