被爆者相談所および法人事務所
〒113-0034 文京区湯島2-4-4平和と労働センター6階
電話 03-5842-5655 ファックス 03-5842-5653
相談電話受付時間
平日 午前10時から午後5時、土曜 午前10時から午後3時

厚労省 原爆症認定制度「検討会」 最終報告書は現状追認

 「被爆者のこと、理解したくない人たちの集まりだ」「厚生労働省がおかかえの御用学者ばかり集めたんだから、仕方ない」「2007年の検討会もそれまでの基準を追認しただけだった」。傍聴席のあちこちで、こんな声が聞こえるなか、「原爆症認定制度の在り方検討会」は、2013年12月4日最終の会議を厚労省内で開き、報告書をまとめました。これまでかかった期間は3年間、検討会の開催は26回になりました。
 「報告書」は、日本被団協側代表委員の修正意見をある程度盛り込んだものの、被団協側委員の反対意見を押し切った形で確認されました。
 表面的には被爆者に寄り添うような言葉をちりばめながら、各論の中味は要所で被爆者寄りの意見は少数であり、現行の認定制度に固執した意見が多数であったと結論づけられており、現状の制度を追認する内容になっています。
 そもそも、厚労省の審査が法の主旨に反していると裁判所が下した判決と、実際の審査のギャップを埋めるため、現行の認定制度を改めようとして発足した検討会でしたが、認定行政の現状を守ろうとする厚労省のリードに乗せられた形で、実質的に現状維持の結論となりました。
 日本被団協および弁護団、訴訟原告団は、検討会終了後の記者会見において報告書に抗議する声明を発表。これからは国民世論を背景にした運動と政治的支援を受けたたたかいを続けることになるとしました。

何台ものテレビカメラと記者たちが、委員席の後ろにずらりと並んで取材している
マスコミも注目したが……