厚労省 原爆症認定制度「検討会」 座長が年内のとりまとめ急ぐ
なお「起因性」にこだわる委員も
原爆症認定制度の在り方を検討している検討会の第23回検討会が2013年9月26日、厚生労働省省議室で開かれました。冒頭、神野直彦座長は「安倍首相が広島・長崎で、年内にはとりまとめをするように指示した、とおっしゃった。この指示に沿うように作業したい」とのべ、検討を急ぐ意向を示しました。これを受けて事務当局から提出されていた「これまでの議論の整理」が検討されました。
「とりまとめ」を作るうえでの順序の変更や表現の手直しなどの意見が出ました。一部の委員がこだわったのは「放射線起因性」で、「起因性は基本的要件」「起因性を外せないは共通認識のはず」などと発言しました。
田中煕巳委員(日本被団協事務局長)は、「原爆は放射線被害だけではない」「残留放射線の影響を考えない科学的知見はありえない」などとのべ、原爆被爆の実態に沿って整理をするよう強調しました。
第24回検討会は10月29日で、この日には厚生労働省からまとめの具体案が出るものと見られています。