「認定却下は納得できない」 原爆症認定集団訴訟 新たに10人が原告に
東京地裁でつづいている第1次原爆症認定集団訴訟につづく第2次の提訴が2006年10月17日、10人の原告によっておこなわれました。
この日、弁護士会館に集まった第1次訴訟の原告7人と、第2次訴訟の原告予定者10人のうちの5人と、支援の東京おりづるネットのメンバー、弁護団など80人は、東京地裁へ向けて提訴行進。民事訴訟受付に訴状を提出しました。裁判を担当する部は、第1次訴訟を担当しているのと同じ第3民事部と決まりました。
東京の原告は40人、全国では21都道府県200人、提訴裁判所は15地裁、2高裁となりました。
提訴に参加した5人が記者会見で語った、被爆状況と申請病名は以下の通りです。
- 北区の池田智さん(76歳)は、長崎・三菱大橋兵器工場で被爆し、一家5人を失い、いま心筋梗塞で苦しんでいます。
- 西東京市のUさん(66歳)は、5歳で1.5キロの広島船入町で被爆、前立腺がんに冒されています。
- 杉並区の小西悟さん(77歳)は、広島・江波の三菱造船所(4.5キロ)で被爆、記憶をまったく喪失、いま前立腺がんで苦しんでいます。
- 多摩市の篠原平太郎さん(90歳)は、広島・皆実町で軍隊被爆。いま有棘細胞がん(皮膚がん)です。
- 足立区の野下善七さん(71歳)は、長崎・稲佐町(2キロ)で被爆、いま前立腺がんを病んでいます。
訴状提出行動に参加できなかった5人は、北区の小佐々辰男さん(78歳、S状結腸がん)、世田谷区の手塚幸枝さん(84歳、卵巣がん)、狛江市の豊原君子さん(86歳、小腸間膜間質性腫瘍)、北区の松永信平さん(78歳、大腸がん)、水谷千鶴子(78歳、膀胱がん)です。
提訴後、原告・被爆者は、おりづるネットなどの支援者とともに厚生労働省前で宣伝行動。今回、トンネルじん肺訴訟の原告・弁護団もかけつけ、連帯のあいさつがありました。