被爆者相談所および法人事務所
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原爆症認定集団申請 「私の病気は原爆と関係」「国に認めさせたい」

東京では18人 第2陣、第3陣…の集団申請も

 2006年3月14日、東京の18人をふくむ広島、長崎、熊本、京都の被爆者30人が、国の原爆症認定制度の抜本的な改革を求める「原爆症認定第2次集団申請」に参加しました。
 これは、原爆症集団訴訟の提訴前2002年7月から2003年3月まですすめられた第1次集団申請に続いて日本被団協がよびかけたもの。東京の申請者の病名はガン、心筋梗塞、大動脈瘤、脳梗塞、B型肝炎などでした。
 この日、都庁を訪ねて申請したのは18人。本人9人と代理人9人です。東京都福祉保健局の田原なるみ疾病対策課長に一人ひとりが申請書を提出しました。
 申請の前に東友会は、東京土建会館で「第2次集団申請のつどい」を開催。被爆者、弁護士、「東京おりづるネット」役員など74人が参加しました。
 集会では、第2次申請の書類完成者第1号となった杉並区の原田英俊さん(長崎被爆)が「私に大動脈瘤ができたのは原爆と関係があると思う。これを徹底して追及したいと思い申請した」と語りました。
 「東京おりづるネット」主催の都庁前での街頭宣伝では、脳梗塞で申請した楢木実さん(江戸川・広島被爆)が宣伝車の上から訴え、申請の後の記者会見では、港区の田崎アイ子さん(広島被爆・B型肝炎で申請 「崎」は異体字、正しく表示されない場合があるために表記を変更しています)と足立区の豊田嘉幸さん(長崎被爆・心筋梗塞で申請)が思いを語りました。
 東友会は、原爆被害を隠し、核兵器を容認する国の姿勢を根本的に変えるため、ぜひ第2次集団申請への参加してほしいと7月まで毎月集団申請をつづけることにしています。

机に座る都職員らと、それに向き合う形で並べられた椅子に座る被爆者と代理人ら。テレビカメラが都職員をとらえている。
都庁の担当窓口に向き合う真剣な表情の申請者ら(右)にマスコミも注目
立って都職員に話しながら申請書を渡す被爆者。
一人ずつ申請書を手渡す

「集団申請のつどい」 地区の会からの報告

 3月14日の「原爆症認定第2次集団申請のつどい」で報告があった3地区の原爆症認定の申請をすすめた活動を紹介します。

北・双友会

 3人が集団申請をした双友会の報告は、飯田マリ子会長が担当しました。
 双友会では1月の新年会で集団申請への参加をよびかけ、東友会の説明書を手渡し、役員が入院先を訪問したり電話をかけて申請をすすめました。
 申請者の1人は「心筋梗塞では今は却下されるが、放射線との関係についてデータが出ていると聞いた。核兵器廃絶のために申請する」と話しました。

豊島・豊友会

 山田玲子会長が4人の申請書を整えたことを報告しました。豊友会では、長年記録している相談ノートを広げて、病名が該当する人で5年以内に介護手当を受けた人によびかけ、会便りでも集団申請への参加をよびかけました。
 申請者のほとんどが自分の被爆状況を整理することが困難なため、被爆当時の状況や急性症状、病歴の聞き書きをして、書類を完成させました。

足立・足友会

 会役員の2人が集団訴訟原告となっている足友会では、3人の申請者を援助したことを藤沢汎子事務局長が報告しました。
 足友会は、年末見舞金を届けた寝たきりの被爆者によびかけると即座に了解してもらったこと、心筋梗塞の治療を受けている役員が奮闘して書類を完成させたことや、役員が申請者に何度も電話をして励ましたことが報告されました。