原爆症認定集団訴訟 岡山地裁の不当判決に原告が控訴
「私の病気を原爆被害と認めさせたい」
岡山地方裁判所は2010年6月16日、原爆症認定問題で、岡山県倉敷市の川中優子さん(65歳)の請求を却下する不当判決を言い渡しました。
川中さんは1歳の時、広島4.2キロで被爆。その直後から救援活動に当たったお母さんに背負われて市内各地を回りました。このため下痢、嘔吐などがあったとお母さんは言っていっていました。2000年に子宮体ガンで手術を受け、2003年に原爆症認定を申請しました。
判決は、国側主張を丸写しして、4.2キロだから放射線の影響をうけていない、母といっしょに市内を回ったとしても残留放射線の影響はない、下痢があったとしても血性でなかった、結婚後2児を出産したが安産だった、子宮体ガンは他原因によるものと考えるのが相当としています。
判決は、原爆症裁判での25の判決で全面的に否定されてきたDS86や原因確率を持ち出して、被爆の実態を否定したものです。
2009年、麻生太郎首相(当時)と日本被団協が交わした「確認書」によると、1審判決は確定させ、敗訴原告は基金で救済することになっていますが、川中さんは 「1審判決は絶対に納得できない。救済措置を拒否してでもたたかう」として、広島高裁に控訴しました。原爆症認定訴訟を支援する岡山の会では、川中さんの控訴を支持し、支援をつづけることにしています。