原爆症認定基準見直しで野党党首などに働きかけ
被爆者への「線引き」は許さない
日本被団協、原爆症認定集団訴訟原告団、同弁護団の三者は、各政党の党首クラスと相次いで面談。原爆症認定基準の見直しにあたって被爆者が願っている4項目について要請行動をおこないました。同時に、東友会からも参加してのべ50人を超える国会議員にも要請しました。
民主党
2008年3月11日、民主党本部を訪問し、小沢一郎党首と面談。山田正彦ネクスト厚労大臣、高木義明被爆者問題議員懇座長、松本大輔同事務局長ほか6人の国会議員が同席しました。神奈川原告団の小林康司団長、東京原告団の山本英典団長が「303人の原告のうち43人が亡くなっている。一日も早い解決を」と訴えました。4項目の要請について、民主党議員のみなさんと意見交換したあと、小沢党首が「民主党を挙げてがんばっていく。政治は国民の生活を守らなければならない」と締めくくりました。
共産党
11日、衆院第二議員会館で共産党の志位和夫委員長と面談。小池晃党被爆者問題委員会責任者ほか7人の国会議員が同席しました。長崎の原告・森内實さんと熊本の原告・中山高光さんが「厚労省の案のままでは被爆者の要求をかなえたものにはならない」と、気迫のこもった訴えをおこないました。4項目の要請について志位委員長は、「日本共産党は被爆者のみなさんと同じ立場。党として全力を尽くす。他党にも働きかけたい」と決意を述べました。
社民党
12日、参院議員会館内で社民党の福島みずほ党首との面談。千葉の原告でもある日本被団協の岩佐幹三事務局次長があいさつ。8歳で被爆した神奈川の原告・小川貞子さんが、被爆による怪我でウジがわき壊死してしまった手指を見せながら、早期解決を訴えました。日本被団協の田中煕巳事務局長からの要請を聞いた福島党首は、「被爆者のみなさんは高齢化している。3月中の全面解決を目指し、党として全面的にバックアップしたい」と述べました。
国民新党
13日には、参院議員会館内で国民新党の亀井郁夫副代表と面談。甲状腺機能疾患を持つ原告の西本治子さんは、被爆距離や時間を満たしたとしても疾病で対象外になる可能性があると、厚労省案の矛盾を指摘。医療分科会の抜本改革について亀井副代表は、「それは委員を取り替えないと」と述べ、握手で被爆者を激励しました。
支援組織は連日の街頭行動
政党・議員要請に回る原告団・弁護団の活動と並行して、東京おりづるネットなどの支援組織は、全国各地で国民のみなさんへの支援を訴える街頭行動を精力的におこなっています。
3月15日には、東京おりづるネットと青年たちが渋谷のハチ公前と並木通りの2カ所で街頭署名・宣伝行動。好天に恵まれ、カップルや家族連れなど道行く多くの人びとが訴えに耳を傾け、「私も被爆者のために何かしたい」「ネットを見て大阪から来ました」などと励ましの言葉をかけながら署名に応じてくれました。5時間の行動で署名469人分が寄せられました。
15日・16日の土日は、被団協が提起したいっせい行動に応え、全国各地で同様の署名・宣伝行動がとりくまれました。