「原爆症認定のあり方に関する検討会」厚労省の一方的な人選に抗議
被爆者の声を無視
厚生労働省は2007年9月14日、「原爆症認定のあり方に関する検討会」を立ち上げたことと、そのメンバーを発表しました。8月5日に安倍首相が広島で被爆者代表らと会見したときに表明していた原爆症認定制度の「見直し」に関わる措置です。メンバーは8人。放射線や医学、法律の専門家ばかりで、これまで原爆被害について見直しを発言した人は2人だけです。
日本被団協は、直ちにコメントを発表し、被爆者の意見を聞いて人選を進めるようにと要望していたのに、これを全く無視して、厚生労働省だけで一方的にメンバーを決めたことは全く遺憾である、今後の運営に当たっては被爆者の声に耳を傾け、遠距離、入市の被爆者を含めた原爆被害の現実を直視して、被爆者救済を実現する提言をおこなえと要求しました。
検討会のメンバーになったのは次の人びとです。
(敬称略・順不同)
- 青山正明 法律家
- 甲斐倫明 大分県立看護大教授
- 金澤一郎 学術会議会長
- 鎌田七男 広島被爆者援護事業団理事長
- 神谷研二 広島大教授
- 靜間清 広島大大学院教授
- 永山雄二 長崎大教授
- 丹羽太貫 放射線医学研究所副センター長