「入市被爆でも原爆の影響ある」 原爆症認定集団申請 東京で10人
2006年9月6日、東京の被爆者10人が、原爆症認定第2次集団申請(第6陣)をおこないました。この申請は、原爆被害の実態に即した原爆症認定審査を求めて、2006年3月から全国の被爆者とともにつづけているもの。
東京都庁に申請した10人は今回は全員が代理申請でしたが、お世話した地区の会の役員が、申請者の病状を知らせながら申請書を提出しました。
毎年、1500人もが入場する原爆展と平和集会を東村山市と共催している東村山の会の壹岐弘会長(81歳)も今回の申請に参加。医師が記入した健康診断個人票には、7年前から骨髄異形成症候群の治療をしてきたが2年前に白血病に進行し、輸血をつづけていると記入されていました。壹岐さんは、原爆投下の翌日に広島市宝町に入市。その後、発熱、食事ができない程の歯茎からの出血に苦しみ、1カ月間起きられない状態になりました。退院したばかりで集団申請には欠席した壹岐さんですが、「2006年の原爆展は9月26日からです。よろしくお願いしますよ」と静かに話していました。
渋谷区のTさん(65歳)は、広島の判決を知って集団申請に参加。病名は咽頭がん。4歳のとき被爆翌日の広島市の中心部に向かいましたが猿猴橋あたりで引き返したことを聞いているだけ。24歳から高血圧の治療を受けました。Tさんは「難しい申請だとは知っています。しかし主治医も被爆との因果関係が高いと書いてくれました。私も原爆が原因だと思います。だから申請したい」と。
今回の第6陣までに参加した東京の被爆者は31地区95人。全国では17都都道県249人にのぼります。